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全粒粉穀物でⅡ型糖尿病リスクが軽減?北欧ガン研究

一般に小麦粉類は全粒粉小麦粉に変えると、血糖値の乱高下が抑えられ、同時に食物繊維も摂れるので、カラダにいいとされていました(グルテン不耐性の方は除く)。
北欧の栄養研究より、糖尿病においては、やはり全粒粉小麦粉は、大いに予防に役立ち、実際、どのぐらいの量を取り入れればいいのかも明らかになってきました。

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Ⅱ型糖尿病と全粒粉穀物との関係

スウェーデンのチャーマーズ工科大学とデンマークのガン学会研究センターの共同研究で、冒頭のようなことが明らかになったわけですが、具体的な内容を見てみましょう。

研究では、デンマーク人を対象に、約55,000人(50歳から65歳) のデータを解析しました。
解析データの内容は、食事内容、ガンの有無や可能性、健康状態についてです。
このうち、約7,400名が、調査中にⅡ型糖尿病と診断されています。

全粒穀物製品を摂取しているかどうかの情報は、対象者への食品摂取頻度アンケートを基とし、全粒穀物の摂取量と、どの全粒穀物を摂取したか(小麦、ライ麦、オート麦)、また、1日当たり、それらをどれぐらい摂取したかを、グラム単位で計算しました。

対象者は、摂取した全粒穀物の摂取量別に、4つのグループに分けられ、最も摂取量が多い人たちのグループは、毎日少なくても、50gの全粒穀物を摂取していることがわかりました。

その結果、全粒穀物の摂取が、一番多かったグループでは、Ⅱ型糖尿病を発症した割合も最も低いことがわかったのです。

どのぐらいの差が?

全粒穀物の摂取量が最も高いグループと、最も少ないグループを比較すると、糖尿病の発症リスクは、男性で34%も低く、女性に関しても、22%低いとのことです。

研究者たちは、糖尿病のリスクのある過体重や肥満、高血圧の人たちには、これまで通り、進んで、全粒粉穀物の摂取を推奨することにするそうです。

また、この研究で、やはり全粒粉穀物は健康維持に役立つ食材ということもわかりましたね。
※参考:『栄養学雑誌』

全粒粉穀物を取り入れよう!

日本でも、朝食はパン派という方は多いことでしょう。
近年の健康ブームで、街のベーカリーでも、大手パンメーカーでも、全粒粉を使ったパンが増えましたし、市販のクッキー類でも、全粒粉を使用したものを見かけるようになりましたね。

白く精製された小麦粉は、白く精製された砂糖と同じぐらいGI値(血糖値上昇指数)が高く、白米のように、冷めればレジスタントスターチが現れるといった利点もないので、できるかぎり、全粒粉に変えておくといいでしょう。

過去記事で、超簡単な、電子レンジで作れる全粒粉ブレッドの作り方やスコーンの作り方をご紹介しているので、ご活用ください。

さいごに

小麦粉に関しては、全粒粉であっても、グルテン不耐性の問題があるので、そういう方は別として、その心配がない人は、大いに活用してくださいね。

全粒粉穀物は穀類本来の香ばしい薫りが魅力ですし、食物繊維が豊富なので、少々野菜不足になっていても、その心配が少なくて済みます。

小麦の殻には数種類のポリフェノールも存在するので、抗酸化作用があり、その点からも、ガン予防や糖尿病予防にも、役立っているのかもしれませんね。