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失われた筋力の再生はホエイタンパク質が有効か?

病気やケガなどで入院することになると、カラダを動かさない日が続くので、筋力が低下してしまいます。
また加齢や、「座りすぎ」で筋力が落ちることもありますね。
そんな筋力を取りもどすために、有効なタンパク質がホエイタンパク質であることが、カナダの最新栄養研究でわかってきました。
牛乳の摂取は、賛否両論ありますが……!? 詳細を見てみましょう。

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失われた筋力の再生にホエイタンパク質が有効?

カナダのマクマスター大学の研究で、65歳から80歳の男女約30名を対象に、2つのグループに分け、それぞれ、【A】ホエイタンパク質のサプリメント、【B】コラーゲンペプチドを摂取してもらいました。
対象者の方々は、タバコを吸わず、糖尿病にかかっていない人たちが選ばれています。

対象者たちは、1週目は普段通りの普通食、2週目からはカロリーを500kcal落とした制限食、3週目~4週目はカロリー制限食にプラスして1日の歩数を750歩に制限し、そして5週目に普通食に戻してもらいました。

対象者たちは、実験のため、あえて入院患者のような生活を送ってもらっていますが、上記の状況の中で、1週目から2週目に移行する時と、2週目から3~4週目に移行する時とで、脚の筋肉低下が見られました。

そして5週目の普通食に戻す時点で、【A】グループと【B】グループにそれぞれ、前述したように、別のタンパク質を摂取してもらいました。

そうすると、【A】グループのホエイタンパク質を摂取したグループの人たちは、【B】グループの人たちと比べて、有意に筋力が再生されたそうです。

筋力が落ちた時は乳製品がいい?

この研究では、ホエイタンパク質のサプリメントが利用されていますが、一般にホエイタンパク質とは、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品に含まれるタンパク質の一種です。

一方の、コラーゲンペプチドは魚やお肉に含まれるタンパク質の一種です。
食品からのコラーゲンも、ホエイタンパク質も、体内に取り込まれると、一度アミノ酸に分解されますが、コラーゲンはホエイタンパク質と比べると、筋力の再生に必要なロイシンや必須アミノ酸量が少ないので、こと、筋力の再生に関してはホエイタンパク質が有効なのではないか、と考えられています。
※参考:『米国臨床栄養学雑誌』2018年10月

コラーゲンは皮膚や臓器の粘膜を健康に保つので、美容面や免疫力UPにはいいですが、筋力UPでは少し弱いのかもしれませんね。

さいごに

ただ、日本人の腸内細菌は、乳製品に対して、合う人と合わない人がいるのも事実。
牛乳やヨーグルトを摂取して、太りやすい人やお腹がゴロゴロする人は、乳製品があわないサインです。
また女性の場合、乳製品の摂取過多は、乳がんリスクを高めるとの報告もあるので、取り入れる場合は牛乳ならコップ1杯程度に留めておきましょう。

乳製品を摂っても体調面に支障がない人は、運動不足などで失われた筋力を再生するために、適量を守ってホエイタンパク質を摂ってみるといいでしょう。