大豆製品の多くに含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンの1種エストロゲンと似たような化学構造をもち、ヒトの健康にもいい影響を与えることで有名ですよね。
実は牛乳にもエストロゲンが含まれているのですが、これまでの研究でヒトの健康に直接関与しないため、重要視されていませんでした。
しかし、最近の研究で、牛乳のエストロゲンは「害がない」とはっきりわかってきたようです。
牛乳のエストロゲンは健康に害はないが……!?
スロベニアのリュブリャナ大学の研究で、マウスなどの”げっ歯類”の動物と人間において、牛乳に含まれるエストロゲンの健康作用について安全性が調査されました。
世界的に見ても、牛乳に含まれるエストロゲンと人間の健康関連の研究発表は、十数件しかありませんが、それらの研究報告を科学的根拠に基づいて、解析されました。
その結果、これまでの研究と同様に、食品としての牛乳は、特に子どもにおいて、成長ホルモンの分泌を促すことがわかりました。
そして今までの研究では、牛乳に含まれるエストロゲンは、ヒトの成長や成人に関して、健康度を上げるには、濃度が不十分だとされていました。
しかし、これまでの研究は、女性ホルモンを焦点に調査されていることが多く、総合的な健康への影響が調べられていたわけではなかったので、はっきりと有害か無害かはわかっていませんでした。
牛乳は安全な飲み物?
本研究では、はっきりと牛乳のエストロゲンは、成人において健康には無害であることがわかったのです。
豆乳ほどの健康作用は望めないかもしれませんが、牛乳の風味が好きな方は、成人でも飲んでも安全とのことです。
ただし、アレルギーに関しての報告ではないので、乳アレルギーの方は引き続き、控えておきましょう。
そして飲みすぎはやはり乳脂肪があるので、適量を守るようにしましょう。
※参考:『欧州内分泌学雑誌』2018年12月
さいごに
日本人の場合、欧米人のように、昔から牛乳を摂取して暮らしていた民族ではないので、DNA的に腸相にあう人と、あわない人がいるのも現実です。
乳製品を進んで取り入れると太ってしまったり、お腹がゴロゴロする人はあわない人なので、無理に健康のために牛乳を取り入れる必要はないでしょう。
そういった現象がおきない人は、牛乳が害にならない体質だと言えるので、健康に害なくミルクライフを楽しんでくださいね。