様々な健康効果が発表されているオメガ3系脂肪酸(n-3系オイル)ですが、アメリカの最新研究でビタミンDと一緒に摂ることで、オメガ3系は心筋梗塞の発症リスクを下げ、ビタミンDはガンによる死亡リスクが低下することがわかってきました。
詳細を見てみましょう。
ビタミンDとオメガ3系脂肪酸を一緒に摂ると?
アメリカのブリガム婦人病院の研究で、50歳以上のアメリカ人男女約2万6千人を対象に、ビタミンDとオメガ3系脂肪酸の摂取と、病気や死亡率の関連が調査されました。
対象者の中には、約5千人のアフリカ系アメリカ人も含まれていますが、調査前の段階では、ガン、心筋梗塞、脳卒中、その他の心血管疾患系の病気を経験した人は入っていません。
対象者は4つのグループに分けられ、それぞれ以下のサプリメントを摂取してもらっています。
- 【A】1日2000IUのビタミンD3と1日1gのオメガ3系脂肪酸
- 【B】ビタミンDとオメガ3系脂肪酸のプラセボ
- 【C】オメガ3系脂肪酸とビタミンDのプラセボ
- 【D】オメガ3系脂肪酸、ビタミンD共にプラセボ
となっています。
ちなみに「プラセボ」は本人には、オメガ3系脂肪酸またはビタミンDのサプリメントと告げ、実際には違う内容のサプリメントを与えているということです。
この調査を平均5年間、追跡したところ……!?
魚介類の摂取が少ない人ほどオメガ3系脂肪酸サプリが効く?
5年間の追跡調査中に、約800人が心筋梗塞や脳卒中など、有害な心血管系の病気に発展していました。
追跡調査を詳細に解析すると!?
オメガ3系脂肪酸を摂取している人たちは心筋梗塞のリスクを28%低下。
特に魚介類の摂取が少ない人はオメガ3系のサプリで有意に健康度が上がっているようですが、ガンのリスク低下にはさほど貢献していないようです。
ガンの死亡率低下にはビタミンD
また追跡調査中に、約1600人の人がガンを宣告されました。
しかし、ビタミンDを2年以上摂取した人たちは、プラセボ群よりもガンによる死亡率が25%低下してそうです。
しかし、ビタミンDは心疾患系の病気とは関連がほぼなかったそうです。
※参考:『ニューイングランド医学雑誌』2018年11月
さいごに
ビタミンDはサプリメントでも摂取できますが、短時間でも日光にあたると、皮膚からビタミンDが合成されるので、歩く機会を増やして日光浴の時間とすると、ガン予防につながるかもしれませんね。
オメガ3系脂肪酸は、日本でも和食離れで魚介類の摂取がへりましたね。
忘年会シーズンなので、魚介類のお鍋などでDHAやEPAのオメガ3系脂肪酸を補うといいでしょう。
サプリメントの他に、亜麻仁油やエゴマ油を飲み物や料理の仕上げにかけるだけでも補えます。