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ファストフードが多いとうつ病に? 豪・栄養研究

加工食品やファストフードをよく利用するは、うつ病になるリスクが高く、魚をよく食べている人は、うつ病になるリスクが低いことが、オーストラリアの最新研究でわかってきました。
日本でも、うつ病患者は増加傾向にあるので、日頃の食習慣でその可能性を高めているかもしれませんね。
詳細を見てみましょう。

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加工食品はうつ病リスクを上げる?

以前から白く精製された小麦粉や砂糖を主原料とした加工食品(パン、焼き菓子、クッキータイプの健康食品〇〇メイトなど)やファストフードの摂取が多い人は、うつ病リスクが高いことが指摘されていました。
それを裏付けるかのように、オーストラリアのジェームズ・クック大学のある調査で、その説が確かなことがわかってきたのです。

オーストラリアのトレス海峡諸島にはいくつか島があるそうですが、ファストフード店があるワイベン島と、ファストフード店がないマレー島の住民の方々を対象に、食生活とうつ病の関連が調査されました。

調査では、各島で100人ほどの人たちを対象にインタビュー形式で、食生活、精神状態などを答えてもらい、その後、血液採取を行って、関連性を調べました。

そうすると、中度から重度の抑うつ症状が見られた住民は、ファストフード店のあるワイベン島の人が多く、100人中19人にのぼったということです。

重度の抑うつ症状が見られた住民の多くが若年層で、ファストフード店をよく利用しており、またテイクアウトの加工食品の利用頻度が高かったということです。

魚の摂取が多いとうつ病リスクが下がる?

一方で、ファストフード店がないマレー島の住民は、主に魚を食べる住民が多く、抑うつ症状を訴えた人は、100人中、わずか3人だけだったそうです。

また、血液採取の結果でも、マレー島の住民は、脂肪酸のレベル(質)が高く、抑うつ症状を抑えたり、予防することで知られるオメガ3系脂肪酸の濃度が高かったそうです。
ワイベン島の人たちは、魚の摂取量が全体的に低く、脂肪酸の質もオメガ6系脂肪酸の摂取の方が多く、それに対するオメガ3系脂肪酸の摂取量が相対的に少ないことも、抑うつ症状の人たちが多くなっている原因との見方も出ています。
※参考:『栄養神経科学』2018年8月

オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸の比率に気を付けよう!

日本ではオメガ6系脂肪酸(n-6系)とオメガ3系脂肪酸(n-3系)はどちらも必須脂肪酸となっており、比率としては、

  • n-6系:n-3系=4:1

となっています。

世界でも、魚介類を伝統的に食べている地域や国では、両者の摂取比率は「1:1」というほど、オメガ3系脂肪酸の摂取が多く、うつ病になる人の確率は極めて低いとのことです。

しかし、「飽食」と言われるほど、様々な食品が自由に手に入る先進国では両者の摂取比率が「20:1」になるほどオメガ6系脂肪酸の摂取量が高く、これに比例するかのように、年々うつ病患者が激増しているそうです。

日本では食の欧米化、和食離れがうつ病の原因の1つか?

日本もかつては伝統的な和食で、魚介類が中心の食生活でした。
しかし、食の欧米化が進み、和食離れがおき、若者を中心に、オメガ3系脂肪酸の摂取量は減る一方です。

オメガ6系脂肪酸は、揚げ物や炒め物に使われる油脂類で、サラダ油、菜種油、大豆油、ベニバナ油など、多くの油がこの脂肪酸に属します。
ちなみにオリーブオイルはオメガ9系脂肪酸、魚介類や亜麻仁油、エゴマ油などがオメガ3系脂肪酸に属します。

うつ病を防ぐ食生活とは?

今回の研究で、研究者たちは、うつ病の予防や改善を促す食生活として、魚介類の摂取量を増やし、そしてファストフードや加工食品の利用を減らすことだとしています。

理由は、抑うつ状態を抑えるオメガ3系脂肪酸を魚介類から摂取し、ファストフード店の料理や加工食品に使用されているオメガ6系脂肪酸の利用頻度を落とし、両者の摂取比率を基準値に近付けるためです。

魚介類が苦手な人は、エゴマ油や亜麻仁油をティースプーン1杯程度、毎日摂る習慣をつけると、イライラしたり、落ち込んだりする抑うつ症状が治まるかもしれませんね。

さいごに

はっきりと「うつ病」と診断されなくても、イライラや頭痛、気分の落ち込み、劣等感などは、列記としたうつ病予備軍で、誰にでおこりうる日常ですよね。
オメガ3系脂肪酸の摂取を増やすだけで、脳の神経回路の抑うつ状態が抑えられるのなら、それを大いに利用するべきだと、個人的に思います。