2018年の大晦日。
平成最後の大晦日でもありますね。
今年も年末のご挨拶や、早くもお年賀にといろいろお菓子をいただきました。
今年最後の「和菓子紀行」コーナーの締めくくりとして、兵庫県川西市にある老舗和菓子店、上政(うえまさ)さんの和菓子をご紹介いたします。
川西市でも一番奥まった猪名川町に近いところに本店があるのですが、この辺りは実は歴史ある地区。
お隣の猪名川町(川辺郡)には多田銀山と呼ばれる山があり、豊臣秀吉の朝鮮行きの軍資金が今も山深くに眠っているという伝説が残っています。
しかし、その財宝を取り出そうと何度か発掘が試みられましたが、その都度、雷が落ちたり、死者が出たりするので、やがて打ち切られのだそうです。
また多田銀山は、明治から昭和にかけて貴金属の"銀"や”金”が採れたので、それらで財を成した人たちもいます。(主に銀)
川西市の山下というところには平賀邸という、銀で財を成した実業家の洋館も残っていて、ちょっとした観光名所もなっています。
そんな説もあって、上政さんの和菓子のパッケージに使われている俳画には意味があるのだそうです。
こちらの箱の中は最中(もなか)でした。
お次は「でっち羊羹」
昔は猪名川の清流からの水で作られていたこの地方伝統のでっち羊羹です。
箱を開けると、瑞々しい羊羹が。
毎日、お店で手作りされている羊羹で、日持ちはききませんが、材料も小豆と水、砂糖、寒天だけで、保存料などはいっさい含まれていません。
地元ならではの和菓子は、他では味わえないので貴重ですね。
いな川本舗 上政 (兵庫県川西市)
今年も、たくさんの方に、筆者のブログをお読みいただき、光栄でした。
堅苦しい記事が多かったので、野菜や果物以外でも、和菓子や洋菓子、プライベートの食べ歩き記事なども、食品研究の役には立つので、ご紹介していこうと思います。
2019年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
皆様もすてきな年をお迎えください!