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お肉の脂質は心臓に悪いが乳製品は大丈夫?蘭・研究

脂質の多い食事を摂っていると、一般に「心臓に悪い」とされていますが、オランダの最新心臓研究によると、植物性食品や乳製品は、むしろ心血管疾患の予防になるかもしれないとのことです。
詳細を見てみましょう。

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お肉に含まれる脂質は心臓に悪い?

毎日お肉が欠かせない! という肉好きの人は、心血管系疾患になりやすいと、以前から言われていましたが、オランダのユトレヒト大学の心臓研究で、やはりそのリスクが高いということがわかりました。
その理由は、お肉にはパルミチン酸やステアリン酸などを含んだ「飽和脂肪酸」(炭素数16以上)の含有量が高いからです。

一方で、飽和脂肪酸をほとんど摂らず、植物性タンパク質食品から脂質を摂る人は「不飽和脂肪酸」を豊富に含むので、心筋梗塞などのリスクが低下するようです。
また、動物性食品でも、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品は、お肉よりも炭素数が少なく、炭素数14以下の「短鎖飽和脂肪酸」となるため、飽和脂肪酸よりも心筋梗塞の発症リスクは低いということです。

この結果は、イギリス(18年間)とデンマーク(13年間)の約75,000人分のデータを、長期間にかけてオランダのユトレヒト大学が追跡調査したものです。

飽和脂肪酸の摂り過ぎはやはり危険だった!?

お肉やバターなど飽和脂肪酸の摂り過ぎが心臓に悪いと発表されたのは、もともと1960年代でした。
その後、世界中で各国の食事ガイドラインで飽和脂肪酸の摂取過多の注意喚起が促されるようになったのです。
しかし、それから時が経ちすぎているので、「その説は本当だろうか?」という声も多かったため、10数年間かけて、再調査が行われていたのですね。
その結果、やはりお肉やバターに含まれる飽和脂肪酸の摂取過多は、心血管系の疾患リスクを高めることがわかったのです。
前述の追跡調査中に、約3,500人の人が心筋梗塞を発症しており、その多くの人が飽和脂肪酸の摂取過多であったそうです。

飽和脂肪酸の摂取過多が心臓に悪いことがよくわかったと思いますが、どう影響するのでしょうか?

飽和脂肪酸は悪玉(LDL)コレステロールに影響

ガッツリと連日、お肉中心の食事ばかり送っていると、「飽和脂肪酸が豊富な食事」ということになり、そういう人たちの体内は悪玉(LDL)コレステロールの数値が上昇してしまいます。
この数値が上がると、冠動脈に影響するので、冠動脈疾患へとつながっていくのですね。
その結果、カラダも肥満しやすくなり、心臓にまつわる病気、心筋梗塞や心血管疾患をはじめ、脳梗塞など、死に直結する病気へと発展していく可能性が高くなるのです。
お肉の食べ過ぎは自殺行為なので、くれぐれも、適量を守って食事を楽しむようにしましょう。
お肉の適量は成人で、1日100g前後が望ましいと言われています。
ボリュームあるステーキや焼肉の食べ放題、毎日の牛丼三昧は、たまのご馳走程度に留めておきましょう。

さいごに

この研究はあくまで統計なので、今後はどういう状況下で飽和脂肪酸が摂取された場合、心臓に悪影響となるか? などの研究が進められていくようです。

個人差もあると思いますが、やはり適量を守り、野菜や果物の摂取を取り入れ、植物性食品や魚介類からのタンパク質補給など、バランスよく食事を楽しみたいものですね。

※参考:『国際心臓学雑誌』2019年3月号