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小説『蝶のいた庭』に出てくる料理

新カテゴリーとして『小説の中の料理』を開設します。
筆者は、特に海外ミステリーが好きなのですが、読書感想や書評ブログは多く存在するので、小説中に出てくる料理や食べ物をご紹介していこうと思います。
まずは、2018年度の海外小説やミステリー部門など数々の分野でベストテン入りした美しくも怖~い死の世界を描いた『蝶のいた庭』より。

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この物語は「庭師」と呼ばれるハンサムな殺人鬼が16歳の美少女を年に2~3人誘拐し、21歳になると、美を永久保存するためガラスケースに陳列していくという物語。

誘拐された美少女たちは背中にそれぞれ違った品種の素晴らしい蝶の入れ墨が施され、「蝶」と呼ばれていました。
「蝶」たちは、入れ墨の傷が癒えると、背中が大きく開いた黒い上質のドレスを着て軟禁されます。

軟禁といっても、鎖でつながれたり粗末な食事を与えられるわけではなく、”ガーデン”と呼ばれる美しい花や小川、池、そして崖のある庭園つきの施設で、素晴らしい料理と共に共同生活を送っていたのです。

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美少女たちの美を保存するために、毎日素晴らしい料理が振る舞われていましたが、その内容は、たっぷりのサラダに、チキンのグリルなど。
ジャンクフードや甘いジュースは与えられていませんでした。

間食用の冷蔵庫にはミネラルウォーターとフルーツジュース、シリアルなど。

料理を作るのは、看護師と調理師の免許を持ったある一人の女性が請負っており、彼女たちの健康と栄養管理がまかされていたのです。
この女性も元「蝶」でしたが、なぜか庭師はこの女性だけは永久保存せず、代わりに看護学校と調理学校に通わせ、資格を取らせたのです。

美を追求する殺人鬼「庭師」は、女性の美しさが、どういった食事で保たれるのかも熟知していたのかもしれませんね(この部分は文中に出てこず、憶測です)。

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FBIによって救出された、この物語の核となる美少女は、取調室で差し出されたケーキやハンバーガーを懐かしそうに、美味しそうに食べたという描写も印象的でした。
その様子を見た捜査官が、

「ジャンクフードを食べるのは久しぶりか?」

と問われ、嬉しそうにうなずく描写も!

16~21歳の女の子は、まだ代謝がよくジャンクフードやケーキなどのスイーツも恋しい時期ですよね。

ミステリーとして読むのはもちろん、料理や食べ物にクローズアップして小説を読むのも楽しいものですね。

ミステリー小説としては、とても残酷だけど美しい光景が次々と描かれているので、帯に出ているように「一気読み必至!」です。

美しい庭園に美少女たち、そして施設内の廊下のガラスケースに陳列された、最も女性が美しい状態で保存された「蝶」たちの標本。

毎日、ガラスケースの前を通って、21歳の誕生日を待つ蝶たちの恐怖が鮮やかに描かれたミステリーです。

蝶のいた庭 (創元推理文庫)

蝶のいた庭 (創元推理文庫)