日本初上陸のスウェーデン作家のミステリー『許されざる者』、もうお読みになりましたか?
イギリスやアメリカのミステリーは昔の作品から現代のものまで、数多く翻訳されていますが、スウェーデン作家のミステリーはこの『許されざる者』が日本では初めてだそうです。
作者のレイフ・GW・ぺ―ション氏は、スウェーデンではミステリー界の重鎮と呼ばれるほどの作家で、元警察官であり、犯罪学の大学教授でもある人物!
そのため、リアリティがあり、かなり読み応えがあります!
ミステリーとしての書評や感想は他のブロガーさんなどに譲るとして、この小説の中に出てくる料理や食生活について触れたいと思います。
まず主人公のラーシュ・マッティン・ヨハンソンさんは警察を定年退職したばかりのメタボなおじさんです。
マスタードをたっぷりとぬったホットドックやマッシュポテトなどのジャンクフードが大好きで、屋台の行列ができると有名なホットドックを買った後、脳梗塞で倒れ、意識不明に陥るところから物語はスタートします。
3日程昏睡状態で、目覚めても、カラダの右半分に麻痺が残る状態でしたが、主治医の女医さんから、ある時効になった少女誘拐殺人事件の話を聞き、調査に乗り出すというストーリーです!
小説『許されざる者』に出てくる料理
女医さんから、
「あなたの病気は長年のホットドックなどのジャンクフードが招いたものだ」
と注意を受けたり、退院後に同僚や奥さん、介護の女性たちに、お肉を食べたりフライドポテトを食べたりするたびに、
「自殺する気か?」
と注意を受ける、食生活のシーンがおもしろいのです。
治療食として主治医から指示された料理は、サラダ、全粒粉のパスタ、シリアル入りのヨーグルト、サーモン、ニシン、チキンのグリルなど。
お酒も赤ワイン2杯までならOKというものでした。
赤身肉やソーセージなどの加工肉、スイーツ類、ビールも禁止です。
メタボや脳梗塞などの生活習慣病は、世界共通の問題点なのだなぁと、ミステリーとは別の観点でも納得した作品でした。
主人公のヨハンソン氏は元刑事である観察眼が鋭い面をもちながら、プライベートでは大好物のジャンクフードを食べれずにふてくされている、チャーミングな面も描かれていて、とても魅力あるおじさまでした。
レイフ・GW・ぺ―ション氏のミステリーは、本国スウェーデンでは、かなりの作品数が発表され、シリーズ化されている刑事ものもあるので、ここ数年で日本でも人気がでることでしょう!