スイーツ好きの人に朗報!?
ケーキなどのスイーツは、間食やデザートとして食べると、肥満や糖尿病、血糖値の上昇などに影響し、控えるべき食べ物の1つですよね。
しかし、アメリカの最新研究の結果、食前にケーキを食べると、食欲が抑えられ、食べ過ぎを予防できるかもしれない!? ということがわかってきました。
詳細を見てみましょう。
スイーツは食前に食べるとドカ食い予防に?
アメリカのアリゾナ大学の研究で、高カロリーのスイーツを最初に食べることで、その時の食事内容を総合的にみると、全体の摂取カロリーが低くなり、食欲が抑えられていることがわかりました。
アリゾナ大学のカフェテリアで、学生や教職員を対象としてその食事内容と総摂取カロリーが観察されました。
対象者の平均年齢は18~60歳ということです。
食事は、ビュッフェ形式で提供し、様々な料理を並べましたが、そのレーンの最初と、最後に高カロリーのデザート(ケーキ類)と果物の両方を、それぞれに配置しておきました。
その結果、一番最初にケーキ類から食べ出した人たちは、その後の食事内容が野菜や魚など健康的なメニューを選ぶ傾向があり、総摂取カロリーが低めであったそうです。
最初に果物や野菜を選んだ人は!?
そして、逆パターンの最初に果物や野菜を選んだ人たちは、その後、高カロリーの揚げ物や肉類を選ぶ傾向が高く、最後のデザートも多めに食べる傾向があり、結果的に、最初にケーキを食べた人たちよりも、総摂取カロリーが高かったそうです!
一般の食事順序としては、こちらの方が王道なので、気を付けたいですね。
人間の摂食心理が影響している?
この結果をふまえ、研究者たちは、ヒトが持つ、摂食心理が作用していると考えています。
最初にケーキなどのスイーツを食べると「罪悪感」を感じるので、それに報いるために、その後の食事では野菜や果物などからビタミンやミネラルを補給しようとします。
そしてメインは肉や揚げ物ではなく、最初に食べたケーキのカロリーを気にして魚や豆類などの低カロリーのものを選び、パンなどの炭水化物にも手を出さない傾向が見られるとのこと!
そして最初に野菜や果物を選んだ人は、先にカラダにいいものを食べたから「自分へのご褒美」と称して肉や揚げ物、そしてデザートにはたっぷりのスイーツという食の選び方をする傾向にあるようです。
※参考:『実験心理学雑誌:応用』2019年2月
満腹中枢は?
食べる順番としては、空腹時に野菜や果物を選ぶことはいいことなのですが、ドカ食い傾向のある人は、最初にスイーツを食べてしまった方が、食欲が抑えられていいかもしれませんね。
スイーツを空腹時に食べると、血糖値が上がりやすいので、そのままマネするのは考え物ではありますが、ヒトの思考回路は”あまのじゃく”なので、スイーツを食べた後は、スイーツが甘くて油分が高いので、やや塩見のある油分の少ないサッパリとしたものが食べたくなります。
そのため、野菜料理や魚、豆類の料理を自然と選んでしまうのでしょう。
また、すでに血糖値が上がっているので、ある程度、満腹中枢も作動しているので、ドカ食い傾向が防げるとも考えられます。
さいごに
個人差はあると思いますが、スイーツもちゃんと食べて、でもダイエットは成功させたい! と思う方は、試してみるといいかもしれません。
ただし、この研究では、行動心理に基づいて調査されていますが、研究者の方々は、食事全体の健康度を考えるのは自分自身なので、自分の心理状態を知りつつ、何の料理を選ぶのが、健康に一番有利かもちゃんと知っておくように、と述べています。
空腹時にスイーツを食べると、後の食欲は抑えられるかもしれませんが、毎日のように行うと、胃腸が荒れたり、瞬時に血糖値が上がってしまうので、その弊害も考えてから行うようにしましょう。