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ダイエットに自制心は関係ない?米・最新脳科学研究

肥満や糖尿病などの生活習慣病はダイエットと深く関係しますよね。
太り気味の人は、一般に「自制心が弱い」「自分に甘い」などと言われ、スリムな体型を維持するには「自制心が強くなければいけない」と思われがちです。
しかし、アメリカの最新の脳科学研究では、脳のある部分が関与していることがわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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自制心が弱いから太るのか? 強い方が太るのか?

アメリカのウェスタン大学の研究で肥満になった時の脳内の状況が明らかにされました。
その研究によると、脳の「前頭前野」は肥満によって、この部分の構造と機能に影響が出ており、肥満を引き起こしているそうです。

私達が食事を選択する際、この脳の前頭前野を使っているそうで、この部分の活性が低いと「過食になりやすく」、活発化していると「過食になりにくい」のだそうです。

肥満している人は、前頭前野の活性が弱いということがわかってきたのです。

この前頭前野が活発化するかしないかの問題は、実は自制心の強さとは違う分野なので、自制心が弱いか強いかの問題とは、また別のようです。

しかし、前頭前野が活発化していない時に自制心の強さが加わると、確かに過食は防げるので、研究者たちは、「肥満になると自制心が低下する」「自制心が弱いから太る」という説はどちらも正しい、と述べています。
※参考:『認知科学の傾向』2019年4月号

前頭前野はどうすれば活性化する?

ここ数年「脳トレ」などと称して、脳をトレーニングする方法が書籍などでよく紹介されていますね。
脳も、体力と同じで、トレーニング次第で鍛えられると考えられています。
まずは、ささいなことからでいいので、「ガマンする」クセをつけるといいでしょう。
思ったことをズケズケ言ってしまうタイプの方は、口を開く前に「これを言ったら相手はどう思うか?」「言った後、後悔して結局自分が一番傷ついているのではないか?」など瞬時に考えるクセをつけるといいでしょう。
食べ過ぎたり、買い食いをするクセのある人は、しばらくは辛いかもしれませんが、コンビニに近付かない、おやつの買い置きを辞めてみましょう。
やがて自制心が効くようになり、前頭前野も自然と鍛えられるでしょう。

運動も有効

また、歩く機会を増やしたり、本格的にウォーキングやジョギング、ジム通いなどを始めるのもいいでしょう。
ただし、無理なく続けることが前提です。
カラダを動かすことで、血流もよくなり、脳の神経回路も活発化するので、自然と前頭前野も活性化すると考えられています。

チャレンジ精神を持つ

日本人の場合、特に保守的な人が多いですが、いくつになっても「チャレンジ精神」を持つことも脳トレにつながると言われています。
保守的な人は、思考パターンが同じなので、脳が活性化されないのです。
実用書ばかり読んでいる人は、小説を読んだり、推理小説ばかり読んでいる人は時代小説を読んだり、など、大きなことにチャレンジしなくても、普段、自分が目を向けないようなことにチャレンジするだけでも、脳は活性化するでしょう。

さいごに

ダイエットと脳トレは一見、関係ないように思えますが、肥満のままでは健康にも思考回路にも、何もいいことはありません。
今はまだ肥満でなくても、つい食べ過ぎてしまう人は、小さなガマンや運動、ささいなチャレンジなどから試してみましょう。

「自分を律して!」「自制心を強く!」などとプレッシャーを自分に与えてしまうと逆効果になるので、少しずつ改善の道を歩んでいきたいですね。