サプリメントではなく、食事からキチンとビタミン補給をしていると、高齢者がかかりやすい「加齢性白内障」の予防になるようです。
最新の中国とオーストラリアの合同栄養研究を見てみましょう。
食事由来のビタミンは未来の白内障を予防する?
どんな人間でも年をとるので、「加齢」による様々な病気は抗えないものですよね。
目の病気である「白内障」もその一つ。
加齢と共に起こる「加齢性白内障」は、もう歳だから……と、あきらめている方も多いことでしょう。
しかし、食事からキチンと抗酸化物質であるビタミンCやE、カロテノイド(β-カロテンも含む)を摂っていれば、予防になることがわかってきました。
中国の西安交通大学とオーストラリアの南オーストラリア大学の共同研究で、こうした研究が進められていました。
それを踏まえたうえで、今回の研究では、こうした野菜や果物に含まれる、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、ルテイン、ゼアキサンチンといった抗酸化物質であるビタミンと白内障予防の関連とが調査されました。
白内障はビタミン不足が原因か?
その結果、ビタミンEとβ-カロテンに限っては、白内障のリスク低下が有意とは言えなかったそうですが、やはり食事由来からのビタミン摂取は、将来的に加齢性白内障の罹患リスクは低下できると、推測されています。
また、研究では、対象となった人たちのビタミン摂取量が、それぞれの国またはWHOなどの推奨量を大きく下回っていた結果なので、各ビタミンの摂取量を増やせば、白内障の発症は、平均10年遅らせる可能性も出てくるとも!?
※参考:『米国臨床栄養学雑誌』2019年1月
白内障予防に期待できる野菜・果物とは?
研究対象にあがっていたビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、ルテイン、ゼアキサンチンといった抗酸化物質は以下の果物や野菜に含まれています。
- 柑橘系の果物(オレンジ、レモン、グレープフルーツなど)
- 唐辛子
- ニンジン
- トマト
- 緑の濃い野菜(ほうれん草、ケール、ブロッコリーなど)
身近によく食べられている野菜なので、もう少し摂取を増やしてみると、自身が高齢者になった時の白内障予防になるかもしれませんね。
さいごに
こうして見ると、やはり野菜や果物の摂取不足、すなわち栄養不足が引き起こす病気は多いことがわかりますね。
一見、眼と食生活は無関係のように思えますが、私たちのカラダができる材料は、全て、日々の食事から得ているので、毎日、食べるものは吟味したいものですね。