カレー粉のスパイスとしておなじみの”ウコン”にはクルクミンが豊富ですよね。
そのクルクミンを定期的に摂取しておくと、胃ガン予防になるそうです。
ブラジルの最新医療研究の詳細を見てみましょう。
クルクミンの定期的な摂取で胃ガン細胞ができにくくなる?
ブラジルのサンパウロ連邦大学の研究で、胃などの消化管に蓄積される悪性腫瘍は、クルクミンを定期的に摂取していると、その悪性腫瘍ができにくいことがわかってきました。
すなわち、胃ガンの予防になるということです。
胃ガン患者の腫瘍細胞は、ヒストン系の酵素の発現パターンが、正常の細胞と異なるのが特徴です。
難しい物質の名前は覚えなくても大丈夫ですが、こうした物質は、様々な栄養素と活性物質などが相まって、体内でこうした酵素の活性を調節しています。
そこで、機能性成分であるクルクミンに、ヒストン系の酵素のアセチル化を促進したり、阻害したりして、胃ガンの発生につながる遺伝子の活性を抑えることが発見されたのです。
胃ガンの発症を抑えてくれる他の機能性成分
また研究では、カレー粉などに含まれるクルクミンの他、赤ワインに含まれるレスベラトロール、玉ねぎなどに含まれるケルセチン、マンゴスチン系の果物に含まれるガルシノールなどの機能性成分も、クルクミン同様に、胃ガンリスクを低減する働きが期待できるとしています。
このブラジルの研究者たちは、アマゾン原産の植物に含まれる成分を分析し、それを食すと、ヒトの体内でどのような生理活性物質として働くのか? また抗がん効果があるのか? などのエピゲノム効果を明らかにするべく、日々研究されているそうです。
※参考:『エピゲノミクス』2019年5月
さいごに
野菜や果物他、香辛料として使われるハーブや薬草などには、様々な機能性成分があるので、頼もしいですよね。
もちろん、毒性のある植物もありますが、ヒトの健康に役立つ植物も多く、それらはスーパーフードとして、世界に名を馳せることでしょう。
もし胃腸が弱い? と思っている方は、カレーにたっぷりと玉ねぎを入れ、隠し味に赤ワインを入れて煮込むと、トリプルで胃ガン予防になりそうですね。