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グルコサミンは心血管系の病気を予防? 米・研究

カニやエビなどの甲羅類、山芋やオクラなどのネバネバ野菜に含まれる「グルコサミン」に心血管系の病気を予防することがわかってきました。
アメリカの最新研究を見てみましょう。

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グルコサミンは心血管疾患のリスクを低下?

アメリカのテュレーン大学などの共同研究で、グルコサミンを定期的に摂取している人は、心血管疾患の発病リスクが少なく、予防につながっていることがわかってきました。
この研究は、グルコサミン摂取と心血管疾患予防の関連を調査したもので、グルコサミンのサプリメントが用いられました。

対象となったのは、2006年から2010年までにイギリスのバイオバンクに登録した人たちで、約47万人のデータが解析されました。
2006年の時点では、心血管疾患のリスクがない人たちが選ばれています。

7年間の追跡調査の間、約1万人の人が何らかの心血管疾患にかかりました。
また、心血管疾患による死亡は約3,000人、冠状動脈性の心臓病に罹った人は約5,700人、そして脳卒中になった人は約3,300人ということでした。

しかし、グルコサミンを摂取していた人たちは、この中に含まれている割合が極めて少なかったのです。

グルコサミンの健康度は?

この研究は、あくまで心血管系の病気とグルコサミンの関連を調査したものですが、グルコサミンをサプリメントから摂取していた人は、そうでない人たちと比べて、

  • 冠状動脈性の心臓病
  • 脳卒中
  • 何らかの心血管疾患による死亡

この3つにおいて、9~22%も心血管系疾患リスクが低減していることがわかったのです。

グルコサミンは関節痛にもいいと言われるが!?

グルコサミンは、これまでの研究で、関節痛や変形性関節症などの痛みを軽減することがわかっていました。
そのため、関節痛の持病がある人は、グルコサミンのサプリメント類をよく摂取しているケースがあります。
また、関節痛を起こす人は、心臓系の疾患にも罹りやすいことから、こうした関節痛の治療や予防目的でグルコサミンを進んで摂取している人たちは、心臓系の病気の予防につながっていたかもしれない、と研究者たちは述べています。

この仮説を検証するには、さらなる調査が必要なようですが、グルコサミンのサプリメントやグルコサミンを含む食事の推奨は、今後は関節痛だけではなく、心血管系の病気予防や改善のために推奨されていくようになるかもしれませんね。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』2019年5月

グルコサミンを含む食品とは?

グルコサミンはサプリメントのイメージが強いですが、冒頭で述べたようにカニやエビの甲羅類から摂取できます。
カニやエビはたまにアレルギーを起こす人がいるので、そういう方たちは山芋やオクラから摂取するといいでしょう。

これから夏になると、山芋をすりおろしたトロロをかけた冷たい蕎麦やうどん、丼のメニューが増えてきますし、オクラも夏野菜の代表格なので、摂取する機会も増えるでしょう。

カニは今の時期だとまだ季節はずれですが、海老は年中摂取できるので、進んで食べておきましょう。
特に甲羅に多く含むので殻ごと食べられる桜えびや干しえびを利用すると効率よくとれるでしょう。