コーヒーは、健康にいいのか? 悪いのか? という議論は今も昔も、多くの研究者たちが研究論文を発表していますね。
今のところ、1日3杯程度のコーヒーなら健康度の貢献しますが、それ以上はカフェイン過多で、心臓に悪いことがわかっています。
実際はどうなのでしょうか?
オーストラリアの最新栄養研究を見てみましょう。
1日6杯以上のコーヒーは心臓に悪い?
サウスオーストラリア大学の研究では、1日6杯以上、コーヒーを飲むと、心臓病の発症が22%も高まることがわかってきました。
原因はカフェイン過多だそうです。
研究では、イギリスのバイオバンクに登録された37歳から73歳の約35万にものデータを解析したところ、カフェインの摂り過ぎによる心血管疾患リスクの上昇が、統計でわかったということです。
カフェインを摂り過ぎると?
カフェインは、近年、エナジードリンクによる高カフェイン摂取が問題になっていますが、コーヒーもさすがに1日6杯以上飲むと、体内は高カフェイン状態になります。
これはコーヒーがカラダに「イイ」とか「悪い」の問題ではない、ということになってきます。
こうなると、カフェイン代謝に関連して、心血管疾患のリスクを高めてしまう遺伝子が作動してしまうそうです。
コーヒーは、多くても1日5杯以下に!
前述のデータにより、
- 1日に1~2杯程度のコーヒー摂取
- 全くコーヒーを飲まない人
- カフェインレスまたはデ・カフェのコーヒーを飲む人
- 1日6杯以上のコーヒーを飲む人
以上の4つのグループに分けて、心血管疾患との関連を調べました。
そうすると、1~3番グループの人たちと比べて、4番のグループの人たちは、最高で22%も、心血管疾患のリスクが高まることがわかったのです。
また、人によってはカフェイン代謝遺伝子を持つ人とそうでない人もいます。
カフェイン代謝遺伝子を持たない人は、「コーヒーが飲めない人」「コーヒーが苦手な人」「コーヒーを飲むと気分が悪くなる人」などを指します。
⇒詳細は過去記事をお読みください。
『カフェイン感受性でコーヒーの健康効果に個人差が?』
しかし、研究者たちは、例えカフェイン代謝遺伝子を持っている人でも、1日6杯のコーヒーは多すぎると述べています。
※参考:『米国臨床栄養学雑誌』2019年3月
さいごに
コーヒーそのものは、クロロゲン酸などの機能性成分が、血流をよくしたりする作用や、抗酸化作用があるので、いいのですが、カフェインの摂り過ぎは、やはり怖いですね。
カフェインの摂り過ぎは、心拍数を遅くして、不整脈の恐れもある、という報告もあります。
くれぐれもコーヒーをお水替わりに飲むのを避け、一般に言われる「1日2~3杯」にとどめておきましょう。