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減塩がいいとは限らない?チーズには血管保護作用が!?米・研究

高血圧などの予防や改善には、食事制限として「減塩」が推奨されていますよね。
しかし、血管の損傷を予防するには、必ずしも「減塩」だけがいいわけではないようです。
高塩分で知られる「チーズ」に血管保護作用があることもわかってきています。
アメリカの最新研究を見てみましょう。

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チーズは血管機能障害を予防する?

アメリカのペンシルバニア州立大学の研究によると、成人が高塩分の食生活を続けていると、血管機能障害を経験することがわかりました。
しかし、高塩分の食生活でも、1日4サービングのチーズを摂取すると、血管障害を経験することはなくなるそうです。

チーズは塩分が高い食品として知られますが、チーズの何がいいのでしょうか?

チーズに含まれる酵素が血管を救う?

チーズは、乳製品の1つですが、「発酵食品」でもありますよね。
発酵食品とは、酵素が含まれている食品でもあるわけですが、チーズに含まれる「酵素」や「抗酸化性分」が、どうやら血管をクリーンにしてくれているようなのです。

研究では、11名の高血圧ではない成人を対象に、8日ずつ、以下の4種類の食事を摂取してもらいました。

  1. 低塩分で乳製品を一切含まない食事
  2. 低塩分の食事にチーズを多めに摂ってもらう食事内容
  3. 高塩分で乳製品を一切含まない食事
  4. 高塩分の食事にチーズも多めに摂ってもらう食事内容

1と2の低塩分食では、ナトリウムの1日摂取量は1,500mg、
3と4の高塩分食は、ナトリウムの1日摂取量は5,500mgとなっていました。

チーズ食には様々な種類のチーズが組み合わされており、1日合計で170g。
かなり多めのチーズ摂取量ですよね。
それでも、その結果、2と4の場合、血管機能の測定が安定していたということです。

高塩分食にチーズを組み合わせても改善に?

対象者は1~4の食事トライアルの最後の日に、アセチルコリンを少量投与して、血管弛緩の様子が観察されました。

血管機能を測定したところ、上記3の食生活を8日間続けた場合、参加者の血管はアセチルコリンによる弛緩反応が低下していました。
しかし、4の高塩分高チーズ食の後では、そのような現象は一切、見られなかったそうです。

研究者によると、チーズのどの酵素が実際に関与しているか特定はできなかったが、チーズに含まれる抗酸化物質に血管保護作用があることは間違いないだろう、と述べています。

さいごに

減塩食が推奨されていても、現代の食生活で減塩を実行するのは不可能に近いと感じている方も多いことでしょう。
しかし、この研究のように、いつもの塩分過多な食事に、チーズを一品追加するだけで、大切な血管が守れるなら嬉しい報告ですよね。

この研究は、世界の公衆衛生学の観点からも、

塩分摂取量を減らすことなく、心血管系疾患のリスクを減らし血管の健康を改善するための代替戦略になり得る可能性がある。

として、注目されているそうです。
※参考:『栄養学雑誌』2019年8月