写真だんだん寒くなってくると、一番温度が冷え込む明け方に、心臓発作などで亡くなる方が増えてきますね。
そんな心臓発作や心疾患の予防として、ハーバード大学などの最新研究で、オメガ3系オイルの摂取が望ましいことがわかってきました。
詳細を見てみましょう。
オメガ3系オイルが心臓発作や心疾患の予防に?
これまでの研究でも、魚介類の摂取と心血管疾患リスク低下との関連は、発表されていました。しかし、一貫性のある研究報告が少なかったのです。
そこで、ハーバード大学の公衆衛生大学院と、ブリガム・アンド・ウイメンズ病院などの共同研究では、研究対象の人数を大幅に増やし、約12万人分のデータを解析したのです。
その結果、これまでの研究結果を裏付けるように、やはりオメガ3系オイルの摂取は、「心臓発作」「冠状動脈性心臓病」、その他の「心血管疾患」の予防になることがわかりました。
オメガ3系オイルは毎日の摂取がカギ
オメガ3系脂肪酸は、魚介類や一部の植物油(亜麻仁油、エゴマ油など)に多く含まれる脂肪酸です。
しかし近年、魚介類の摂取量が減っているため、なかなか体内のオメガ3系脂肪酸の濃度が保たれていないのが実情です。
そこでWHO(世界保健機構)をはじめ、各国ではオメガ3系脂肪酸が含まれた食品やオイルの摂取を推奨しています。
今回の研究でも、毎日コンスタントに、オメガ3系オイルを、食品やオイル、サプリメントなどで、継続的に摂取している人たちは、心臓発作をはじめ、その他の心疾患リスクが低いことがわかりました。
脳卒中に関してはオメガ3系オイルと関連なし?
心臓と同じく、血流の悪さが原因の1つとなる脳梗塞などは、どうなのでしょうか?
今回の大規模な研究では、残念ながら、こと「脳梗塞」や「脳卒中」といった脳に関する疾患や死亡率の低下は、オメガ3系オイルの摂取とは関連が見られなかった、ということです。
オメガ3系オイルは高摂取の人ほど心疾患リスクが低い?
オメガ3系オイルの摂取量ですが、WHOなどの推奨量を、毎日満たしている”高摂取”の人ほど、先にあげた、心疾患リスクが低いこともわかりました。
そのため、研究者たちは、
『公衆衛生』の観点から、「魚の摂取量を増加させること」「心臓のための健康的な食事」「身体活動の活発化」の実践に焦点をあてるべきだ。
と述べています。
※参考:『米国心臓学会雑誌』
さいごに
筆者も毎朝、ソイラテのおともに、亜麻仁油かエゴマ油をティースプーン1杯入れて飲んでいます。
お造りにした鮮魚で、オメガ3系脂肪酸の摂取を増やせればいいですが、なかなか毎日食べることは難しいでしょう。
それに、焼き魚や煮魚などの加熱した魚介類は、時間がたつと、もうそこにオメガ3系脂肪酸は、ほとんど残っていません。
また、亜麻仁油やエゴマ油を摂取する際も、加熱してはいけません。
温かいコーヒーや紅茶に入れる時も、飲む直前に入れるようにしましょう。
日本でのオメガ3系脂肪酸の推奨摂取量は、「ティースプーン1杯」に相当します。
「心臓系が弱い?」「血流が悪い?」「貧血や冷え症がある」という方は、早めにケアしておきましょう。