コレステロール値が高い人で、ご両親が高血圧など、遺伝的要素が疑わしい人は、炭水化物を控えたほうがいいようです!?
アメリカの最新研究発表の詳細を見てみましょう。
高コレステロールと飽和脂肪酸の摂取は関連なし!?
アメリカのフロリダ大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
今まで数十年にわたり、家族性の「高コレステロール血症」と診断された方は、肉類や乳製品など、飽和脂肪酸の摂取を最小限にして、心臓病のリスクを減らすよう、食事指導が行われていました。
しかし、今回の発表で、コレステロール値の高さと、飽和脂肪酸の摂取の関連を裏付ける証拠は見つからなかったため、炭水化物食に焦点をあてて、調査が行われたのです。
家族性高コレステロール血症の人は低炭水化物食がいい?
「家族性高コレステロール血症」は、コレステロール値が平均的な人の2~4倍になるという、遺伝性の疾患です。
米国心臓協会では、飽和脂肪酸が多い「肉」「卵」「チーズ」「ココナッツ油」を避けるよう注意を呼び掛けています。
しかし、5人の心臓専門医を含む、心臓病と食事に関する国際研究チームは、「家族性高コレステロール血症」の食事ガイドラインを見直した結果、前述したように、飽和脂肪酸の摂取を控えたところで、コレステロール値が正常値になることはないようです。
飽和脂肪酸の摂取を控えたから、疾患の改善になったという報告は、なんと! なかったそうです。
そこで、研究チーム調査の結果、
心臓に健康的な食事」は、飽和脂肪酸ではなく、糖分の少ない食事を摂ること。
が示唆された、とのこと。
低炭水化物色は肥満・高血圧・糖尿病予防にも◎!
調査の結果、低炭水化物食は、「肥満」「高血圧」「糖尿病」など、心疾患リスクを高めるような病気をもつ人たちに、とても効果的だということがわかりました。
そのため、制限すべき食事は、ココナッツオイルや、動物性食品ではなく、「パン」「フライドポテト」「スイーツ類」「加糖飲料」といった血糖値を急上昇させる食品こそ、最小限にすべきだということです。
この事実は、今後、米国心臓協会の食事指導の在り方を変え、最新の『米国心臓病学会雑誌』にも発表された論文と一致する、とのことです。
※参考:『BMJ根拠に基づく医療』
さいごに
高血圧の人は、肉類よりも、スイーツやジャンクフードなど、不必要に炭水化物を食べているイメージがあるので、それらを控えると、数値が落ち着いてくるかもしれませんね。
これらに加え、血糖値を上げにくい葉野菜やサラダなども積極的に取り入れたいですね。