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認知機能の低下を防ぐ仕事はデスクワーク? イギリス・研究

「座りすぎ」による健康被害が懸念される中、こと「認知機能の低下」を防ぐには、デスクワークが向いているようです!?
デスクワークは主にパソコンを使い、頭脳を使う作業が多いので、脳の活性化につながっているのでしょうか?
イギリスの名門、ケンブリッジ大学の研究結果を見てみましょう。

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運動は必ずしも認知力UPにはならない?

昨今の研究では、身体活動や運動不足は、記憶力や集中力など、認知機能の障害を含む健康リスクの一つに挙げられてきました。
しかし、身体活動が、実際に認知機能の低下を防ぐかどうか? という科学的根拠は様々な論説があり、決定的なものはなかったそうです。

デスクワークは認知機能の低下を防ぐ?

そこで、研究班は、8,500名の男女(40~79歳)を対象に、身体活動のパターンを調査。
社会経済的背景と学歴が幅広い、対象者を募ったということです。
研究では、仕事と余暇の身体活動を分離して観察し、これらが晩年の認知と異なる関連があるかどうかが確認されました。

その結果、冒頭のように、身体活動の少ないデスクワークでの労働者は、肉体労働者と比べて、認知力低下のリスクが低い、ということがわかってきたのです。

肉体労働者は余暇に運動するとは限らない?

一般に、身体をよく動かしていると「心臓によい」「脳によい」などと言われ、理に適っているかもしれません。
しかし、研究では、以下のような詳細もわかってきました。

  • 大卒資格や国家資格など、一定の職業に必要な資格を持たない人の多くは、肉体労働の仕事を選ぶケースが多い。しかし肉体労働者ほど、余暇にアクティブな運動習慣を持っている可能性は低い。
  • デスクワークでの仕事に就いている人は、教育レベルに関わらず、認知力低下のリスクが低い傾向にあった。調査機関を通じ、デスクワークを継続していた人は、認知テストの上位10%に入る可能性が高かった。
  • 手仕事をしている人は、肉体労働者に比べると、認知機能低下のリスクが3倍も高かった。

ということです。
デスクワークについている人の多くは、パソコンを使うため、指先を動かしています。
それが認知力UPにつながっているのかもしれませんね。

身体活動と認知機能の関係は複雑?

この結果をふまえ、研究者たちは、
「定期的な身体活動には多くの慢性疾患を保護する、と考えられています。
しかし、こと「認知機能の低下」については、ほかの因子が影響している。
また、非アクティブな仕事(デスクワークや手仕事)に就いている人は、教育レベルに関係なく、認知テストで好成績をとる傾向があった。
デスクワークは、手仕事に比べると、精神的に難しい判断を必要とする傾向があるので、認知機能の低下に関しては、保護的に働くと考える」

と述べています。
※参考:『国際疫学雑誌』

さいごに

認知機能だけのことを考えると、運動が必ずしも役には立たないのかもしれません。
こうしてみると、身体の筋力や肥満予防には程度な身体活動を、そして認知機能のためには、手指を動かしたり、考える習慣を持つことも大切、ということになるのでしょう。