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毎日のプチ断食習慣で、腸と脳をクリーンに!

糖質オフやプチ断食の効果・リスクが検討!アメリカ・研究

糖質オフダイエットは、短期的な減量や治療食としてはベターですが、長期的に続けると、死亡リスクが高まってしまうようです。
もう1つ人気ダイエット法「プチ断食」もリスクが気になりますよね。
アメリカの最新研究の結果を見てみましょう。

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糖質オフの長期持続は危険?

糖質オフは別名「ケトン食」(低炭水化物&高脂肪食)ダイエットと呼ばれ、肥満や糖尿病の治療食として考案された食事法です。
アメリカ・エモリー大学などの共同研究によると、ケトン食は本来、目標体重や期間を決めて、短期的に行うものですが、年間を通してなど、持続的に続けると、動脈硬化や死亡リスクがかえって高まってしまう傾向があると、発表しています。
またプチ断食ついても、減量などに有効な研究結果が発表されていますが、大部分が動物実験段階なので、ヒトにあう食事法かどうかは疑問だ、としています。

植物ベースの食事や地中海式食事が最も安全?

研究者たちは、

ケトン食(糖質オフ)やプチ断食は、昨今、メディアでの情報があふれて、世界中で人気のダイエット法となったため、情報が独り歩きしている。
医療的に最も健康的だと考えられる食事法は、植物ベースの食事や地中海式の食事で、安全性も高く、心血管の健康を改善するために、疑う余地もないほど実証されている。

と述べています。

以下は、今回の研究での糖質オフとプチ断食についての見解です。

ケトン食(糖質オフ)について

ケトン食は糖質オフ食とも呼ばれている通り、低炭水化物の食事法であるので、身体をケトーシスに移行させます。
ケトーシスとは、グルコースの利用が減少するので、代わりに脂質がエネルギー源となる代謝状態となります。
体内がこうした状態になると、初期のころは、体重を確実にへらすことができます。
しかし、12ヶ月経過後のデータを見ると、その効果は持続できていないこともわかってきています。
また、初期の頃の体重減少も、本当にケトーシスによって引き起こされたのか?
単なる、炭水化物を抜いた分、カロリーが減少しただけなのか?
真意のほどは、まだ不明のまま、ということです。

ケトン食による脂質過多の懸念

また研究者たちは、ケトン食を実践している人が摂取する脂肪の種類や量についても懸念を抱いています。
糖尿病などの治療食で、医療機関でケトン食を実践している人は、病院側が食材を厳選しているため、質のよい脂肪を摂っています。
しかし、食事指導だけで、自分たちで食材を買い求めて、ケトン食を実践している人は、不健康な飽和脂肪酸を大量に摂取しているケースが非常に多いようです。
こうした"質の悪い"脂質は、心臓病や血中脂肪レベルの上昇と関連してくるようです。

ケトン食を1年以上続けると動脈硬化の可能性も?

さらに、ケトン食を1年以上続けていると、動脈硬化の可能性がある、というエビデンスも多く報告されており、全体の死亡リスクも高くなってくるそうです。

しかし、ケトン食は糖尿病や肥満解消としては有望な治療法であることも間違いなく、2~3ヶ月と、期間を決めたうえで実践する分には、血糖値の改善ならびに、空腹時血糖値、インスリンレベルの低下といった改善が見られています。

本来、ケトン食が認められたのは、こうした治療目的の期間を決めた実践であり、単なるダイエット目的や、はやりの食事法ではない、ということをしっかりと認識しておく必要がありそうですね。

プチ断食について

一口に「プチ断食」といっても、丸一日食事を抜く方法や、一日一食だけ抜くもの、三度の食事を一度にする、など様々です。
確かに、ヒトの身体は空腹状態になると、免疫細胞が活性化したりと有益なことも起こりますが、多くの人が、空腹をガマンした分だけ、食事時にドカ食いをしてしまい、それがもとで、急激に血糖値が上がったり、心血管の健康に悪影響を与える、といった懸念事項も出てきています。
そして、ガマンした分だけ、好きなものを食べていい、と勘違いして、結果的に不健康なものを食べてしまっているケースもおおいのだとか!?

プチ断食の有効性の多くは動物実験によるもの?

また、プチ断食が潜在的に利点がある、とするエビデンスの多くは、動物実験段階のものがほとんどで、本当にヒトに有効かどうかのエビデンスはほとんどないのも現状です。
動物実験(多くはマウス)の結果では、プチ断食は「長寿」「体重減少」「血圧の低下」「耐糖能の改善」「脂質レベルの制御」などがあがっています。

マウスとヒトは生体構造が似ているので、同じ現象が起きやすいのは事実ですが、マウスは実験者がエサなどを制御しています。
しかし、ヒトは日々の生活の中で、空腹をガマンするという飢餓の影響や、低血糖の懸念もあるため、100%同じ結果にはなりにくい、と考えられています。

健康的な食事法は栄養バランスを!

やはり、ヒトは思考や感情をもつ生き物なので、何かが欠けた食事法は適さないようですね。
植物ベースの食事(野菜や穀物を中心に少しの動物性食品、和食など)や、地中海食(イタリアンやスペイン料理)、そしてDASH食(塩分を控えた野菜&少しの動物性食品)は、栄養バランスが整っているので、多くの研究で、心血管の問題を予防したり、回復させることが広く認められています。
科学的根拠のある健康食ともいえるそうです。
こうした食事法には、すべて「野菜」「果物」「豆類」「ナッツ類」「全粒粉穀物」などが基盤となっているため、共通点があるようですね。
※参考:『米国医学雑誌』

さいごに

ついつい、はやりのダイエット法は注目してしまいますが、偏った栄養療法での健康は、ありえない、ということなのでしょうか?
健康志向の高い人ほど、陥りやすいワナなので、気を付けたいですね。