ビタミンEが不足すると、胚と脳の神経回路に異常が来すようです!?
アメリカの最新・神経研究の詳細を見てみましょう。
ビタミンEが欠乏すると脳の以上に?
アメリカのオレゴン州立大学の、「ゼブラフィッシュ」を用いた動物実験により、冒頭のようなことがわかってきました。
ゼブラフィッシュは、近年、マウスにかわり、生体実験に利用されることが多くなっている魚類です。
受精卵から5日で成魚になる、成長が極めて速い小さな淡水魚です。
そのため、脊椎動物の発達と遺伝学の研究に良く使われています。
そのゼブラフィッシュを利用した実験で、ビタミンEが欠乏すると、胚と脳の神経系に異常が見つかったというのです。
ビタミンEとは?
ビタミンEはナッツ類などに多く含まれる栄養素でおなじみですね。
ビタミンEは1922年に発見され、当時のラット実験で、受精卵が生きて出生するのに不可欠であることから「ビタミン」に特定された栄養素です。
「胚」とは?
ヒトをはじめ、動物や魚類の神経に関わってくる「胚」とは、脳の原基と神経管が早期に現れ、神経系を形成する物質です。
今回の研究では、ビタミンEが欠乏すると、ゼブラフィッシュの胚が、神経管欠損と脳欠損を起こすことが確認されました。
ビタミンEが欠乏すると脳が危ない?
これがヒトの体内で起こると大変なことになります。
研究者たちは、
「この結果は、まったく驚くべきことです!
充分なビタミンEがないと、脳波が完全に物理的に変形することを指しているのです」
と、述べています。
※参考:『サイエンティフィックレポート』
さいごに
ビタミンEはナッツ類をはじめ、オリーブオイルやにんじん、南瓜、マンゴーなど、オレンジ色の野菜や果物に多く含まれています。
日頃から、こうしたものをあまり食べていない人は、ビタミンEが不足しているかもしれません!?
脳の神経経路に異常が出ると、うつ症状などのネガティブ感情や、やる気をなくすといったメンタル系が弱くなる可能性があるので、注意したいですね。