肥満大国とも言われているアメリカでは、国を挙げて、加糖飲料の摂取を控えるよう、呼びかけを行った結果、ここ15年で、消費が減少してきているようです。
ハーバード大学の栄養研究を見てみましょう。
アメリカ国民健康・栄養調査の結果
アメリカのハーバード大学の調査により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究チームは、アメリカ版『国民健康・栄養調査』の2003年から2016年までの、5万人以上のデータを解析し、成人と小児の飲料消費の動向を調査しました。
その結果、小児の加糖飲料の大量消費者(1日500kcal以上)の割合は、2003年の11%から、2016年には3%にまで減少していることがわかったのです。
成人の場合も、13%(2003年度)から9%(2016年度)に減少しています。
高齢者ほど加糖飲料を好む?
一方、60歳以上の人たちの統計では、加糖飲料の大量消費者がわずかに増加していることが明らかに。
この世代は、もともと大量消費者の割合は少ないので、絶対数としては割合は低いそうです。
また40~59歳の世代、および人種別では、メキシコ系とヒスパニック系の人たちの間では、この調査期間中の摂取量増減は見られなかったということです。
砂糖消費を減らすには統計データの公表が一番!?
この結果をふまえ、研究者たちは、
「この研究結果の発表は、加糖飲料の消費を減らすのに、役立つだろう。
また、介入するターゲット層を、的確に絞り込めるため、肥満や糖尿病の予防策にも役立つだろう」
と述べています。
※参考:『栄養食事療法アカデミー雑誌』
さいごに
日本でも、国をあげて加糖飲料を控えるよう、呼びかけてくれる日が来るといいですね。
無糖の缶飲料の類も増えてきましたが、日本では、まだまだ、生活者が知恵をつけて「砂糖の摂取を控える」工夫が必要と言えそうですね。