カナダの最新・心臓病研究によると、世界的にみても、不健康な食生活が、虚血性心疾患での死亡リスクを高めているようです!
195ヶ国のビックデータを解析した結果、わかってきたようです。
詳細を見てみましょう。
27年以上に及ぶ追跡調査の結果わかってきたこと
偏った食生活の問題は、世界各地で広がっていますね。
カナダのヨーク大学などの共同研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究班は、1990~2017年までの27年に及ぶ追跡調査を実施。
解析されたデータは、195ヶ国で実施された『世界の疾病(しっぺい)負荷研究』です。
虚血性心疾患の死亡リスク原因は「偏った食生活」
研究班は、虚血性心疾患の死亡原因となる以下11の項目を詳細に分析しました。
食事、高血圧、LDL-コレステロール、高血糖、喫煙、高BMI、大気汚染、低身体活動、腎機能障害、鉛曝露、アルコール
となります。
その結果、より健康的な食事を摂取することで、世界中の虚血性心疾患による死亡の約70%が回避できることがわかったのです。
他の要因の正常化も死亡を回避できる?
他の項目の詳細も見てみましょう。
※いずれも虚血性心疾患による死亡リスクです。
- 「収縮期血圧」を110~115mmHgに維持できれば、死亡リスクを約55%回避
- 「血清LDL」を0.7-1.3 mmol/Lに維持すれば、死亡リスクの約42%を回避
- 「空腹時血糖値」を4.8-5.4 mmol/Lに維持すれば、死亡リスクの約26%を回避
- 「喫煙」と「間接喫煙」を根絶すれば、死亡リスクの約20%を回避
- 「BMI」を20-25に維持すれば(女性の場合)、死亡リスクの約18%を回避
という結果になりました。
健康的な生活習慣で心臓病は防げる?
この結果をふまえ、研究者たちは、
虚血性心疾患は、食生活を始めたとした健康的な行動で、多くの場合、予防が可能です。
各個人は、自分の生活習慣の改善に、率先して取り組む必要があるでしょう。
また地理的な戦略も必要です。
例えば、中国や中央アジアでは、各国に伝わる伝統料理に塩分が多く使われているため、減塩が必須と言えます。
こうした地域対策を行うことでも、虚血性心疾患による死亡リスクは、世界でかなり減らせると推測できます。
と述べています。
※参考:『欧州心臓雑誌-ケアクオリティと臨床転帰』
さいごに
日本の伝統的な和食は、薄味ですが、和食離れにより、塩分過多の人口が多くなっていますね。
外食が多い人は、塩分を控え、野菜などから食物繊維の摂取を増やしておくといいですね。
血糖値対策や肥満対策のためにも、スイーツやアルコールの摂取も控えておきましょう。