コロナの感染リスクは第3波が発表され、なかなか治まりませんね。
コロナ感染者が世界的にも多いアメリカより、コロナ感染による入院患者の特徴が、統計より割り出されました。
それによると、50歳以下のコロナ入院患者の85%が肥満だったそうです!?
詳細を見てみましょう。
過体重・肥満の人はコロナ感染リスクが高い?
アメリカのテキサス大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
年齢別ではなく、成人全体を見てみても、肥満者は人口呼吸器使用や重篤な合併症リスクも上昇することがわかってきました。
アメリカの成人の42%が肥満
アメリカの『疾病予防管理センター』によると、現在のアメリカ成人の42%以上がBMI30の肥満者という統計が上がっています。
さらに約30%がBMI値25~29の過体重に相当しているとのこと。
(※日本では、BMI値25以上が肥満)
若年層でも肥満だとコロナ感染リスクが高い
研究者たちは、若年層であっても、過体重または肥満であった場合、年齢に関係なく、コロナ感染リスクが高く、危険にさらされている、と警鐘を鳴らしています。
今年に入ってからの、コロナによる入院患者の傾向を見てみると……?
一般的に、肥満の人は標準体重の人よりも、感染リスクが高いことがわかってきました。
そして、若くても、死亡リスクが高かったり、重症化しやすく、それだけ人工呼吸器も必要としてきました。
肥満者のコロナ重症化は数字で明らかに
肥満者がコロナに感染しやすく、重症化しやすいことは、数字で明らかになっています。
しかし、なぜそうなるかは、まだ原因がはっきりとは解明できていません。
ただ、研究者たちは、以下の2つのことを示唆しています。
肥満者がコロナに感染しやすい2つの考察とは?
第一に、肥満者は高血圧や糖尿病に罹患している人が多いことです。
こうした疾患が、コロナを悪化させる要因となっているそうです。
第二に、コロナウイルスは『ACE2』という酵素を足掛かりに体内に入り、ヒト細胞に侵入して感染します。
『ACE2』は、脂肪組織に豊富に含まれている酵素です。
そのため、肥満者は、単に胸部に体重の負荷がかかる、というだけで、呼吸困難に陥る可能性が高くなるのです。
この呼吸困難とは、コロナによる重症化のことです。
高齢者は肥満でなくても感染リスクが高まる?
また、高齢のコロナ感染者にも、多くのリスク因子があります。
肥満だけでなく、細胞の老化や体力の衰えなども起因しているそうです。
全国88病院の統計
この研究は、『米国心臓協会』による「コロナによる心血管疾患記録」に登録された、アメリカ国内88病院の患者の統計をもとに、割り出されました。
約7600人分のデータです。
データは、患者の年齢、性別、人種、疾患の既往歴が考慮されています。
50歳以下のコロナ入院患者の85%が肥満
その結果、50歳以下のコロナ入院患者の85%が肥満という事実がわかったのです。
ここでいう「肥満」は過体重者も入っています。
70歳以上の患者においては、肥満者の割合は54%でした。
これを加味すると、若年層でも、肥満は大敵だということがわかりますね。
若年層の肥満はコロナによる死亡リスクが高い
50歳以下の感染者で、重度の肥満(BMI40以上)患者は、正常体重の患者と比較して、死亡リスクは36%高くなるとのこと。
また、成人患者全体(高齢者も含む)として、重度の肥満者は死亡リスクが26%高くなることもわかりました。
肥満度と人工呼吸器の使用頻度(コロナの重症化)も、比例関係にあることがわかりました。
肥満は他の疾患リスクも高い!
コロナ以外でも、肥満者は腎臓透析の必要性や、深部静脈、肺血栓の発生にも関連が高いことがわかっています。
※参考:『循環器』
さいごに
アメリカは「肥満大国」と揶揄されるほど、世界的にも肥満問題が深刻化していますよね。
コロナ感染者増大の原因は、肥満が原因ともいえそうですね。
日本では、アメリカほど肥満問題は深刻化していないかもしれません。
ですが、BMI値が25以上の人は、減量に努めるようにしましょう!
それが一番のコロナ予防となりそうですね。