腸内環境を整えるために、ヨーグルトや発酵食品を取り入れる「プロバイオティクス」を実践している方も多いでしょう。
近年「生きた善玉菌を摂取する!」と謳われた商品も多くなりましたね。
しかし、1日にどのぐらいの分量が適量なのかは、どこの国も定まっていません。
最新エビデンスはどうなっているのでしょうか?
アメリカの最新栄養学研究を見てみましょう。
プロバイオティクスの適量はガイドラインが決めれない???
アメリカのカリフォルニア大学などの共同研究によると、プロバイオティクスの摂取量や推奨量は、科学的根拠が不十分なため、正式なガイドラインが決定できない現実があるということです。
一体、どうなっているのでしょうか?
生きた微生物を含む食品は認知度が低い?
ヨーグルトなどの発酵食品や、生の野菜や果物には、生きた微生物が多く含まれています。
人類は何千年もの間、毎日の食事からこうした微生物を摂取してきました。
しかし、生きた細菌が含まれる食品は、加工食品やインスタント食品の広告に惑わされて、人々の認知度は低くなりつつあります。
腸の健康の重要性
腸の健康は、多くの病気の予防となるため、世界的にも認識の向上が勧められています。
多くの人たちが、健康ブームに則って、「生菌の摂取は健康を増進する」と信じていますが、結局、どの程度の量を食べればいいのかわかっていません。
また、専門家たちも、生菌の摂取とヒトの健康上の関係を定量化する計画を立てているものの、決定的なエビデンスがない、とのこと。
そのため、プロバイオティクスの摂取量や推奨量のガイドラインが定まらないのだそうです。
生菌の毎日の摂取は必須ではない?
研究者たちは、今のプロバイオティクスの科学的根拠を見る限り、毎日の摂取は、必須ではない、としています。
よく腸内細菌叢に『善玉菌』を追加し続けるべきだ、という論説や製品広告を見かけます。
しかし、直感的には理解できますが、単にこれが真実だと思い込むのではなく、その論説や製品広告の着想自体に、科学的根拠が確立するのかどうかを、考えるべきです。
プロバイオティクスの研究者たちは、厳密な方法で、根拠の土台を作るべきだ。
と述べています。
※参考:『栄養学雑誌』
さいごに
この研究チームの科学者たちは、根拠のないプロバイオティクスの健康情報や製品広告に警鐘を鳴らしているようですね。
生菌の毎日の摂取は、今のところ、必須ではない模様。
これにより、大切な健康維持が損なわれているかもしれない!? とも指摘しています。
生の野菜や果物ならまだしも、加工食品であるヨーグルトは、かえって腸内環境を悪くしている人も続出していますね。
「腸内環境のために食べているもの」は、一度、リセットしたほうがいいかもしれませんね。