コロナ禍で、マスク着用はもう常識となりましたね。
マスクは、単なる感染予防だけではなく、呼吸によるマスク内の「湿気」にも、重要な役割があることがわかってきました!
アメリカの研究報告を見てみましょう。
マスク内の湿気もコロナ予防に?
アメリカの『国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所』の研究報告により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究所によると、マスク内は呼気に含まれる水分がキープされるので、高湿度になります。その湿気により、マスク着用者の気道が潤い、免疫系に味方し、コロナの重症化を抑制する可能性が高いとのこと!
マスク着用は飛沫や拡散を防ぐだけではなかった!
コロナ禍のマスク着用の注意喚起は、主にウイルスの飛沫の吸入や拡散を防止すること!
今回の研究で、マスクには、さらなる利点が示唆されたのです。
マスク着用による体内の湿度上昇がカギ
冬になると空気が乾燥するので、室内の湿度管理を徹底させる方も多いことでしょう。
加湿器などを利用するのもいいですが、室内でもマスク着用で、簡単に体内の湿度を大幅に上昇することができるのです。
研究者たちは、コロナの重症度の低下には、「気道潤うこと」が重要だと考察しています。
気道が潤うことでインフルエンザの重症度が緩和
これまでの研究でも、インフルエンザや気管支炎など、呼吸器系にダメージを与える疾患は、咽喉の奥に通じる「気道」が潤うことで、改善に向かうことがわかっていました。
つまり、気道を乾燥させないことが重要となります。
四六時中、フェイスマスクを着用していると、乾燥した空気を吸う可能性も低くなり、自身の呼気で、気道が潤うので、一石二鳥以上の効果が期待できるのですね。
研究者たちは、コロナの予防や重症化リスクも、同じメカニズムだと考察しています。
高い湿度は肺も守る
また、体内が高い湿度状態にあると、粘液を除去する防御機構が促進され、肺へのウイルス拡散も防げるとのこと!
ウイルスと闘う特別なタンパク質が生成されると、免疫システムも強化されるのだそうです。
低い湿度状態で病気を引き起こす?
逆に、体内が低い湿度状態のときは、前述の機能が損なわれるので、寒い時期では、特に呼吸器感染症に罹りやすくなる、と推測されています。
マスクの種類も大事?
今回の研究では、マスクの種類も調査されました。
以下の4つの一般的なタイプが対象となっています。
- N95マスク
- 使い捨ての3層サージカルマスク
- 綿とポリエステルの2層マスク
- 厚手の綿マスク
これらのマスクを、ボランティアの方々に着用してもらい、密閉された金属製の箱に息を吹き込んで、湿度が測定されました。
その結果、どのマスクも、非着用時と比べて、箱内の湿度が上昇していました。
その中でも、一際、水蒸気保持能力が高かったマスクは、4の厚手の綿(布)マスクだったそうです。
尚、この結果は、実際のコロナ予防の有無ではなく、「湿気がコロナ予防になる」という観点からの実験となります。
※参考:『生物物理雑誌』
さいごに
布マスクはウイルスの防御性に欠ける? という説もありましたが、身体の生理機能には、一番適していると言えそうですね。
スキンケアと同じく、体内の気道にも「潤いが大事」ということがわかりましたね。