毎日1杯以上のコーヒーを飲む人は、心不全の発症リスクが低下するそうです。
ただし、カフェインレスコーヒーではなく「レギュラーコーヒー」がカギ!
アメリカの最新研究報告を見てみましょう。
1日1杯以上のレギュラーが心不全リスクを救う?
アメリカのノースウェスト大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究では、『アメリカ心臓協会』のプラットフォームに登録された心臓研究の研究報告を調査し、「アテローム性動脈硬化症のリスク研究」と「心血管健康研究」のデータを解析しました。
両研究は、どちらも10年以上の追跡調査が含まれており、アメリカの成人国民約21,000人分のデータだったそうです。
これらのデータをもとに、カフェイン入りのレギュラーコーヒーを飲んだ人たちの結果を分析しました。
解析の結果、カフェイン入りコーヒーを1日1杯以上飲んでいた人は、長期的に心不全リスクが低下している事実が確認できたのです。
調査内容の詳細は?
研究チームは、前述のデータを、コーヒーの摂取度合いによって、4つのグループに分けました。
(※以下1日あたりのカップ数)
- 0カップ
- 1カップ
- 2カップ
- 3カップ以上
※観察研究のため、コーヒーの摂取量は自己申告、そしてコーヒーの摂取カップ数も、カップの用量までは測定していません。
解析の結果、1カップ以上の3つのグループにおいて、カフェイン入りコーヒーを飲むと報告した人は、長期的な心不全リスクが低下していることが判明しました。
アテローム性動脈硬化症は1日2杯以上のコーヒーで改善か?
「心血管健康研究」のデータでは、1日1杯あたりのレギュラーコーヒーで、心不全リスクは5~12%減少することがわかりました。
しかし、「アテローム性動脈硬化症のリスク研究」での心不全リスクは1日1杯のコーヒーでは低下せず、1日2杯以上の摂取で30%減とのこと。
アテローム性動脈硬化症のリスク低下には、1日2杯のコーヒーが期待できそうですね。
カフェインレス・コーヒーの摂取は心不全リスクを低下させない?
コーヒーのカフェインが気になる人は、カフェインレス・コーヒーを利用していますが、この場合、心不全リスクの減少は見られなかったそうです。
むしろ、心不全リスクを高めている場合もあるのだとか!?
結局はカフェインが心不全リスクを低下させている?
さらに調査した結果、お茶など、他の飲料からのカフェイン摂取でも、心不全リスクの低下が見られました。
結局は、お茶やコーヒーのカフェインがいいのかもしれませんね。
心臓病リスクを減らすには、「喫煙をやめる」「体重を減らす」「運動する」といった方法は、確実性があります。
しかし、この研究段階では、まだコーヒーの摂取が、必ずしも心不全リスクの低下につながる、という科学的根拠はないので、さらなる研究が必要なのだそうです。
※参考:『循環器:心不全』
さいごに
カフェインが身体に良いのか悪いのか?
コーヒーが身体に良いのか悪いのか?
様々な研究報告が出ていますが、個人的にはコーヒーの飲みすぎは神経が昂るので、1日1~2杯程度が適量だと感じています。