インスタント食品やレトルト、スナック菓子などが登場して、数十年がたち、人々の食生活は豊かになったように錯覚しがちですよね。
とっても便利なので、利用している方も多いことでしょう。
しかし、こうした超加工食品の摂取が多くなると、私たちの身体は、心身共に壊れていくようです……。
アメリカの最新研究を見てみましょう。
超加工食品が身体に与える影響とは?
アメリカのニューヨーク大学の研究によると、超加工食品の多い食事を摂りすぎると、心血管系疾患の発症リスクと死亡リスクの増加に関係してくることがわかってきました。
研究では、『フラミンガム子孫研究』より、平均年齢53.5歳、約3,000名のデータを解析して、超加工食品の摂取頻度と心血管系疾患リスクの関連を検証しました。
対象者は主に白人が多く、半数以上が女性でした。
また約1/3の人々が、16年以上の学校教育を受けていました。
他の要因としては、約2/3の人々が喫煙者、約6%が糖尿病、約20%が高血圧というデータ解析も出ていました。
こうした要因を考慮した上で、超加工食品の低摂取者と比較して、高摂取者は、心血管系疾患リスクが高いことが判明したのです。
食品摂取頻度の詳細内容
食事については、郵送のアンケートも利用し、対象者の食品摂取頻度が調査されました。
研究チームは、食品群を以下の5つに分類して解析。
- 生鮮食品、ドライまたは冷凍の野菜や果物、および動物性食品
(未加工または乾燥や冷凍など最小限に加工された食品) - 砂糖、脂、脂肪、塩、その他キッチンで使用される加工調味料
- 魚や野菜の缶詰、粉チーズなどの加工食品
- ホールフーズを一切使用しない、または最小限に抑え、香料や防腐剤などの添加物を使用して製造された「超加工食品」
(一般に出回るインスタント食品やスナック菓子が該当) - 自家製または情報不足から自家製と想定された複数の料理を含む調理品
(コンビニ弁当やデパ地下デリ、スーパーのお惣菜などが該当)
4の摂取が多い人は要注意!?
超加工食品の摂取が1日1皿増えるごとに重篤な疾患に?
前述の1~5の食品の摂取頻度を解析した結果、毎日1皿以上の超加工食品の摂取頻度が増えるごとに、重篤な疾患に罹ることが判明しました。
■重症の心血管疾患リスクが7%増
- 冠動脈疾患死
- 心筋梗塞
- 脳卒中
■重症の冠動脈疾患リスクが9%増
- 冠動脈疾患死
- 心筋梗塞
■全ての心血管系疾患のリスクが5%増
■心血管系疾患による死亡リスクが9%増
とのことです。
パン類、スナック菓子、低カロリー食品も注意!
研究チームが解析した結果、4の超加工食品は、低カロリー食品や飲料も含むとのこと!
パン類や塩分の多いスナック食品はもちろん、「低カロリー食品」と謳った食品やソフトドリンクの摂取は、心血管疾患のリスク上昇との関連が見られたのです。
※参考:『米国心臓学会誌』
さいごに
日本では低カロリー食品に加え、糖質オフの食品も増えてきましたね。
自分では「安心!?」と思っていた、糖質オフスイーツやスナック、ブランパンなどを取り入れ、健康に気を付けているつもりでも、こうした食品も「超加工食品」の一種。
例え、冷凍したりドライ食品になっていたとしても、食品の「ありのままの姿」を食べる『ホールフード』が理想的なのかもしれませんね。
しかし、コンビニ弁当のように、防腐剤入りで調理された食品も注意が必要ですね。