未加工の赤身肉や鶏肉の摂取は死亡率や主だった心血管疾患リスクの上昇にはつながりません。
しかし、ハムやウィンナーなどの加工肉の摂取が多い人は、総死亡率や心血管疾患リスクの上昇につながるようです。
カナダの最新・臨床栄養学研究を見てみましょう。
加工肉の摂取が多い人は早死リスクが高まる?
カナダのマクマスター大学などの共同研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究班は、2003年に開始された長期の疫学研究『PURE研究』のデータを解析。
このデータには、5大陸の21の低所得国、中所得国、高所得国の国民データが入っており、対象者は16万人以上の大規模調査となりました。
16万人以上の食生活と健康アウトカムが追跡調査されました。
加工肉の摂取頻度の詳細解析とは?
『PURE研究』では、対象者の食生活は「食物摂取頻度アンケート」を使用して記録されています。
また、対象者の死亡率と主要な心血管疾患に関するデータも収集されており、研究チームは、食肉の摂取パターンと心血管疾患と死亡率の関連を解析しました。
所得の低い高いに関わらず、未加工の赤身肉や鶏肉の摂取は、全死亡リスクや主要な心血管系疾患リスクに、有意な関連性は見つかりませんでした。
しかし、加工肉の摂取が多い国ほど、総死亡リスクと主要な心血管系疾患の罹患リスクが上昇していたのです。
※参考:『米国臨床栄養学雑誌』
さいごに
この研究結果は、あくまで統計データではありますが、様々な国の大多数の人々の統計なので、信ぴょう性はありそうですね。
欧米式の朝食を好む方は、毎日ハムやウィンナー、ベーコンを摂っていませんか?
加工肉は、お弁当の具としても便利ですが、くれぐれも毎日の摂取は控え、たまに食べるぐらいにとどめておきましょう。