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血糖値が低下するとヒトは空腹を感じる? イギリス・研究

しっかりと食事を摂ったはずなのに、数時間後にはお腹が空いてしまう……。
そんな経験は誰しも感じたことがあるでしょう。
そのカラクリは、血糖値が大幅に低下するからだそうです!?
イギリスの最新・代謝研究の詳細を見てみましょう。

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血糖値が低下するとヒトは空腹を感じる?

イギリスのキングスカレッジ・ロンドンなどの共同研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
食事の数時間後に血糖値が大幅に低下した人は、低下しなかった人と比べて、より空腹感を感じるため、1日数百カロリー多めに食べてしまうのだそうです。

約1,000名の血糖値データを収集

研究では、2週間にわたって、約1,000人の血糖値データが解析されました。
参加者は朝食メニューを自由に選んで食べた後、血糖反応やその他の健康マーカーなどを測りました。
また、空腹時血糖反応試験を実施して、自分の身体が糖をどれだけ処理できているのかも測定されました。

参加者はスマホアプリを利用して、空腹と覚醒レベルを記録し、その日に何をいつどれぐらい食べたのかも正確に記録するよう求められました。

食後血糖値の解析の結果は?

これまでの研究では、食後は血糖値のピークとして位置付けられています。
しかし、本研究で、参加者の食事後2時間の血糖値を調べたところ……

最初のピークだと考えられていた食後2~4時間後に、血糖値がベースラインを急速に下回り、回復する前に、かなりの「血糖の低下」をマークした人がいました。

血糖値が大きく低下すると空腹感が増す?

この大きな血糖低下者は、他の人たちよりも空腹感が9%も増加していました。
また、他の人たちと同じ内容の食事をしたにも関わらず、次の食事までの待ち時間は、約30分少なくなったということです。

血糖値の低下が大きいとカロリー過多になる?

そして大きく血糖値が低下した人たちは、血糖値の低下が少ない人と比べて、朝食後3~4時間で平均摂取カロリーが75kcal多いことがわかりました。
1日の合計平均では312kcalにのぼるとのこと。
こうした状態が毎日続くと、1年で9kgの体重増加につながる可能性があるとのこと!

血糖値の低下率が大きいと肥満の原因に!?

以前から、血糖値が空腹感の抑制に重要な役割を果たしていると考えられていましたが、決定的な論証はありませんでした。
しかし、今回の研究で、血糖値の低下が、食後の血糖値のピーク時よりも、空腹を感じさせ、カロリー過多の食生活を誘発してしまうことが明確にわかったのです。
研究者たちは、この研究は、血糖値と食事の関係に再考を迫るものだ、と述べています。
※参考:『ネイチャー代謝』

さいごに

まだ正式な疾患には認定されていませんが「低血糖症」という病気があります。
この研究結果のように、血糖値が大幅に低下してしまう人たちのことです。
肥満者や糖尿病患者によく見られる現象なので、血糖値を急激に上げて、急激に下げてしまう砂糖や小麦粉製品の摂取過多にはくれぐれも気を付けたいですね。
血糖値を急激に上げにくく、そして下げにくい食事の1つは、やはり程度に野菜を取り入れることでしょう。