おうち時間が増え、家事をする機会も増えたのではないでしょうか?
カナダの研究寄ると、家事に従事することは、脳の活性化につながるようです!?
特に高齢者の脳の健康にとっては、有益なそうです。
詳細を見てみましょう。
家事は脳の活性化につながる!?
カナダのベイクレスト高齢者ケアセンターなどの共同研究によると、家事に多くの時間を費やした高齢者ほど、より大きな脳容積を持っていることがわかってきました。
研究では、コミュニティに住む66名の高齢者の行動パターンを分析。
対象となった高齢者は、認知機能に問題がない人たちばかりでした。
行動パターンは家事従事とし、その他に脳の容積や認知間の関連が調べられました。
運動よりも家事のほうが脳の活性化につながる!
参加者が行った家事は、
- 片付け
- 掃除
- 食事の準備と片付け
- 買い物
- 重い家事
- 庭仕事
- 家の修理
- 介護
といった内容と、それらに費やした時間が尋ねられました。
解析の結果、運動よりも家事従事に多くの時間を費やしていた高齢者ほど、より大きな脳容積を持っていることが判明したのです。
家事には記憶と学習効果が望める?
家事は脳の記憶力や学習能力を必要とするため、脳の「海馬」領域が広くなるようです。
また認知の多くの側面に関与する「前頭葉」の領域もキチンと観察されたとのこと。
海馬と前頭葉は、加齢と共に、脳内での領域が狭くなるのが特徴です。
しかし、家事をこなす高齢者は、どちらも狭くなりにくいことがわかったのです!
家事の身体活動が脳に有益か?
大きな脳を持つ個人が、多くの家事をこなせる! という見方もありますが、研究者たちは、家事の身体活動が、脳に有益であるという説明のほうが有力だと考察しています。
心臓の健康と脳の健康は関連している!
第一に、心臓の健康は「脳の健康」と密接に関連している可能性があるとのこと。
家事は、低強度の有酸素運動と同様の影響を、心臓や血管に与えてくれる可能性があります。
家事の遂行は計画性と組織化が必要!
第二に、家事の遂行には、計画性と組織化が必要です。
歳を重ねても、家事を行うことで、新しい神経接続の形成を促進する可能性が考えられます。
家事をこなすと「座位時間」が減る!
多くの高齢者は、動かずに座ったままの状態でいることが多いですね。
「座位時間」とも言いますが、家事に従事していると、ぼーっと座り続けるわけにはいかないので、「座位時間」が減り、高齢者特有の筋力の低下問題が減ると考えられます。
家事は運動よりも目標達成しやすい!
運動習慣は、ヤル気やその日の気分でつい、サボりがちです。
しかし、家事の場合は、日常生活で必要不可欠なので、嫌でもやらざるを得ない状況に持って行きやすく、運動量の目標達成にも到達しやすいようです。
家事は、身体活動量をUPさせ、脳機能も活性化するので、一石二鳥以上の効果が得られそうですね。
※参考:『BMC老年医学』
さいごに
おうち時間が増えて、家の中をキレイに保ちたい! という人が増えているようです。
在宅ワークをしていると、ちょっとした汚れが気になり、つい掃除したくなるとも!?
高齢者に限らず、どの世代も「座位時間」が増加傾向です。
こまめに、掃除や洗濯、アイロンがけ、買い出し、料理など、身体を動かす機会を持つと、頭の中も整理整頓され、仕事効率もUPしそうですね。