「健康的な食事」とは、野菜や雑穀、魚介類を含む食事設計と考えられていますね。
こうした食材を含む食生活は、腸内細菌叢を良くするとも考えられています。
しかし、栄養知識がないと、日々の食生活に反映するのが難しいのも欠点です。
そこで、AIの出番!
AIを用いると、どこまで腸内細菌叢を良くする「健康的な食事」設計が可能になるのでしょうか?
詳細を見てみましょう。
健康的な食事設計はAIで可能に?
スウェーデンのチャルマース工科大学の研究により、腸内細菌叢を理想的にする食事設計は、細菌データのAI化により数学的モデルが確立され、可能となってきているようです。
プログラムされたデータより、病気を予防するためのプロバイオティクスと特別に調整された食事設計が割り出されるとのこと。
腸内細菌が私たちの健康を司る
腸内細菌は、健康と病気の発症に重要な役割を果たしています。
今回の研究で発表された新しい数学モデルは、腸内細菌の健康維持に、非常に役立つ可能性があるとのこと。
研究では、スウェーデンの乳児とフィンランドの肥満成人に対し、本研究の数学モデルが、どのように機能したかが検証されました。
乳児の腸内細菌叢はいつ形成される?
研究チームは、対象者の健康指標の測定結果と、本研究の数学モデルによる予測とを比較検討しました。
乳児については、流動食から固形食への切り替え時点が、腸内細菌叢の組成に影響を及ぼすことを発見。
複数の変数を高い精密性で予測できたそうです。
肥満者の腸内細菌叢は?
また、研究チームは、本研究の数学モデルで割り出した食生活を肥満者に提供し、その後の腸内細菌叢が、どのように変化したかを観察。
その結果は、研究者たちが予測した通り、良好な腸内細菌叢に変化したことがわかりました。
予測の正確性が証明されたことになるそうです。
理想的な食事設計もAIで可能に?
この結果をふまえ、研究者たちは、
この研究結果は、とても有望な結果となりました。
非常に複雑な腸内細菌叢のパターンをデータとして数学的モデルにすることで、理想的な食生活をコンピューターでデザインすることが可能になるでしょう。
そのため、患者の健康に影響を及ぼす新奇なプロバイオティクスとして、特別な細菌を割り出すことも予測可能となります。
また、個別化された健康的な食生活を設計するのにも、役立つでしょう。
と述べています。
※参考:『国立科学アカデミー論文集』
さいごに
今はまだ、高度なプログラムモデルかもしれませんが、数年後には一般化が進み、ネットやスマホアプリで、健康的な食事設計ができるようになるかもしれませんね。