食品の「賞味期限」や「消費期限」に関する誤解は一般的ですよね。
この誤解は全世界に共通しているようで、アメリカで生活者の理解を向上させるために、教育的なコミュニケーションが必要だと警鐘を鳴らしています。
詳細を見ていきましょう。
食品の日付表示は誤解を招きやすい?
アメリカのジョージワシントン大学などの共同研究によると、食品パッケージに表示されている日付は、購入者に対して、様々な誤解を生みだしていることがわかってきました。
ほとんどの購入者は、パッケージの日付を見て、「傷んでくるから捨てろ」という意味なのか、「味が落ちてくる」という意味なのか?
といった憶測を呼んでいるようです。
「賞味期限」と「消費期限」の違いとは?
研究では、合理化された日付のラベリングシステムについての「消費者理解度」を理解するため、約2,600名のアメリカ国民を対象に調査を開始。
「賞味期限」のラベルについては、日付以降に食品の品質が低下する可能性を知っていたのは、回答者の46%ほどでした。
また、「消費期限」のラベルについては、日付以降に食品を安全に食べることができないことを意味するのを知っていた人は、回答者の24%で1/4にも満たないことがわかったのです。
教育後でも「賞味期限」と「消費期限」の意味を理解していない!
さらに追跡調査を進めると、「賞味期限」と「消費期限」の意味をレクチャーした後も、各ラベルの意味を理解できていないこともわかりました。
「賞味期限」の意味を理解できていないのは37%、「消費期限」の意味が理解できていないのは48%と、約半数を占めました。
ほとんどの国民がラベルを意識しているのに、意味を理解していない!
この調査の結果をふまえて、研究者たちは、
圧倒的多数の生活者が、日付ラベルを見て、食品に関する品質や味を判断しているにも関わらず、真の意味を理解している人は少ないことがわかりました。
日付ラベルを自信を持って使用しているのに、多くの人がラベルの意味を誤解していました。
その上、ラベルの意味をレクチャーしても、説明の読後に正しい理解は深まらないこともわかりました。
と述べています。
※参考:『栄養教育行動雑誌』
さいごに
この研究はアメリカで行われたものですが、日本でも同じことが言えるでしょう。
「賞味期限」と「消費期限」の意味を、今一度理解して、より良い食生活を送りたいですね。