アボカドに含まれる「β-シトステロール」という成分に、抗うつ剤のような働きがあり、不安の軽減につながるかもしれません!?
まだ動物実験の段階ですが、イスラエルの最新研究の詳細を見てみましょう。
β-シトステロールはマウスの不安を軽減した?
イスラエルのワイツマン科学研究所の報告により、アボカドに含まれる「β-シトステロール」を単独で使用すると、マウスの不安が軽減されたとのこと!
抗うつ剤と併用すると、さらに効果が発揮されるようです。
コレステロール値を下げる「β-シトステロール」
もともと「β-シトステロール」は、コレステロール値を下げるサプリメントとして、利用されています。
研究では、不安症状のあるマウスに「β-シトステロール」を摂取させたところ、対照群のマウスと比べて、不安レベルが極めて低くなったことが確認されました。
マウスは暗い場所を好むので、明るく照らされた囲いの中に置かれると、光を避けて、パニック状態に陥ります。
しかし、「β-シトステロール」を摂取したマウスは、明るい場所でも留まる傾向が見られたのです。
抗うつ剤と併用するとさらに効果大?
また、抗うつ剤として知られる『プロザック』と「β-シトステロール」を同時に投与すると、相乗効果が見られ、より低用量でマウスの不安が軽減されたそうです。
抗うつ剤の副作用予防にも?
既存の抗うつ剤は、副作用がキツイことで知られています。
しかし、「β-シトステロール」のサプリを同時に摂取すると、少ない抗うつ剤で不安症状が減らせるので、減薬にもつながるかもしれないのです。
また、抗うつ剤による副作用も軽減できる、と研究者たちは考察しています。
アボカドの摂取を増やすと効果はあるのか?
「β-シトステロール」は、アボカドに含まれる成分です。
しかし、不安症状を和らげる分量の「β-シトステロール」をアボカドから摂取するには、昼夜を問わず、アボカドを食べ続ける必要があります。
そのため、不安を和らげる前に、消化器系の問題を起こすので、「β-シトステロール」の摂取はサプリメントがおススメだそうです。
アボカドの摂取は、適量を楽しむようにしましょう。
ヒトでも同様の効果は見られるのか?
現段階では、マウスにおける実験結果です。
マウスとヒトの体内構造が類似しているとはいえ、まだ確実にヒトでも同じ効果が期待できるとは言えないようです。
ただし、サプリメントの場合、薬のような副作用がないので、今後、臨床現場で取り入れ、ヒトの不安がどれだけ「β-シトステロール」で緩和されるかのデータも上がってくることでしょう。
※参考:『細胞レポート医学』
さいごに
コロナ禍で、不安に苛まれている人が増えているので、抗うつ薬ではなく、サプリメントで軽減されることを願いたいですね。