ベジタリアンやビーガン食の人たちや、何らかの理由で動物性食品を控えている人は、植物性タンパク質を利用していますね。
例えば、大豆ミートなどの製品です。
欧米ではベジタリアンの人口も多いので、様々な製品が出回っています。
しかし、肉類や魚介類、乳製品ほどの美味しさに至らない製品も多いのが現実です。
果たして、そこまでして植物性タンパク質を摂取する理由はあるのでしょうか?
アメリカの最新研究を見てみましょう。
- 植物性タンパク質はどこまで美味しくできる?
- 植物性タンパク質の独自の組成とは?
- 植物性タンパク質食品が健康的だとは限らない
- 植物ベースの製品は欠ける栄養素も多い?
- 高度に加工された植物性食品はかえって健康に悪い?
- 生鮮食品から栄養成分を摂るのが王道!
- さいごに
植物性タンパク質はどこまで美味しくできる?
アメリカのマサチューセッツ大学では、長年、動物性食品と同レベルの植物性タンパク質食品の開発が進められてきました。
しかし、簡単なことではないそうです。
同じタンパク質でも、動物性タンパク質と植物性タンパク質は細胞組成や栄養構成も違うからです。
植物性タンパク質の独自の組成とは?
多くの研究者たちが、植物性タンパク質食品を、より美味しくするため、肉類や魚介類、卵類、乳製品の模倣を繰り返してきました。
しかし、動物性食品の複雑さと物理科学的原理をよく理解できていなかったため、美味しさの追及が中途半端になっているようです。
動物性タンパク質と植物性タンパク質には、独自の「物理性」「機能性」「栄養性」「感覚的属性」の4つの基本があり、その根本が違うため、お互いに、お互いの味や栄養素性には近づけないのだそう!?
植物性タンパク質食品が健康的だとは限らない
一般に、植物性タンパク質食品は、健康的だと考えられがちです。
しかし、植物ベースの食事が、雑食性の食事よりも、必ずしも優れているとは限らないようです。
植物ベースの製品は欠ける栄養素も多い?
植物ベースの製品は、意外と高カロリーな場合もあります。
また、特定の栄養成分でいうと、「ビタミンD」「カルシウム」「亜鉛」などが欠けています。
肉類、乳製品、卵類などには、こうした栄養成分は、自然に備わっています。
植物ベースの食事を好む人は、生きる上で必要な栄養成分を、わざわざサプリメントなどで補充する必要も出てきます。
また植物性タンパク質からタンパク質を摂取しても、必須アミノ酸が揃わず、結局栄養不足になってしまうのです。
高度に加工された植物性食品はかえって健康に悪い?
現在、出回っている植物性の製品は、高度に加工されています。
例えば、大豆ミートなどは、豆類に肉のようなジューシーさを加えるために、油分や塩、砂糖が豊富に添加されています。
こうした高度な加工・植物性食品は、かえって不健康です。カロリーも高いのが現実です。
それなのに、ベジタリアン食を推奨する団体や食品会社は、こうした加工食品こそが、より健康的な食事だと推奨しているが、間違っている。
と研究者たちは述べています。
生鮮食品から栄養成分を摂るのが王道!
自体が必要とする全てのビタミンやミネラル、食物繊維は、動物性や植物性に限らず、高度に加工された食べ物から摂るべきものではありません。
生鮮食品を摂取していると、それが野菜や果物であっても、肉類や魚介類であっても、自然と我々に必要な栄養成分を摂取できるようになっています。
それが、真の健康促進を目指す、未来の食事設計でもあります。
ということです。
※参考:『npj食品の科学』
さいごに
オーガニック店や、健康食品売り場に行くと、ビーガン用のインスタント食品が並んでいて、カラダに良さそうに見えますよね。
しかし、化学調味料が無添加で、オーガニック食材を使っていたとしても、「超加工食品」であるのは事実です。
やはり食事は、変に加工した食品に頼らず、生鮮食品から作ったお惣菜や自炊料理が望ましいと言えそうですね。