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毎日のプチ断食習慣で、腸と脳をクリーンに!

断食療法はダイエットの触媒となる? ドイツ・研究

健康的な食生活は、特に血圧の正常化にプラスの効果をもたらすと考えられています。
この効果をさらに促進させるためには、時々、断食療法を取り入れると良いようです!
ドイツの最新研究の詳細を見てみましょう。

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断食療法はダイエットの触媒に?

ドイツの《マックスデルブリュック分子医学センター》の研究報告により、冒頭のような事実がわかってきました。
断食療法は、ダイエットの触媒にもなるようです!?

高血圧患者の追跡調査によって判明?

研究チームは、「代謝症候群」と「収縮期血圧の上昇(高血圧)」を伴う患者、70名を対象に調査を開始。
対象者は、ランダムに2つのグループに分けられて、経過が観察されました。
どちらのグループも高血圧の治療食『DASH食』を3ヶ月続けるよう、指導されました。

『DASH食』とは?

『DASH食』とは、果物、野菜、全粒粉穀物、ナッツ類、豆類、魚介類、脂身の少ない鶏肉の摂取を中心とした食事内容です。
この研究の対象となった2つのグループのうち、1つ目のグループは、DASH食を始める前に、5日間、固形食品を全く摂取しない「断食」を行ってもらいました。
もう一方のグループは、断食療法なしで、DASH食を始めてもらいました。

断食は免疫細胞を活性化してダイエットにも効果的?

研究チームは、『免疫表現型解析』という手法で、2つのグループの患者たちの細胞レベルを観察しました。
この観察で、断食を取り入れた場合の細胞の変化と、断食を行わずにダイエット食を与えた場合の細胞の変化が、比較検討されました。
その結果、断食中のヒトの細胞は、自然免疫系がとても安定していたとのこと。
しかし、適応免疫系は不活性でした。
その間に、様々な病気を引き起こす『炎症誘発性T細胞』が減少し、免疫力UPにつながる『制御T細胞(ヘルパーT細胞)』が増殖していたのです!

すなわち、断食療法を取り入れると、高血圧やダイエットに有意なだけではなく、免疫力もUPすることがわかったのです。

腸内細菌叢の変化は?

また、糞便検体を用いて、腸内細菌叢の様子も調査!
その結果、断食を取り入れた患者たちの腸内細菌叢は、血圧低下に役立つ健康的な善玉菌が、劇的に増えていることが判明しました!
そして、この効果は、摂食開始後も続いていたそうです。

5日間の断食療法で、全ての数値が改善!?

また、5日間の断食療法を取り入れた患者たちは、BMI値、血圧といった数値が数日で改善傾向となり、長期的な降圧薬も必要がない、と診断されるまでになったのです。

研究チームはさらに、人工知能によって、統計的評価を実施したところ、やはり断食療法は、実際に健康への寄与度が、極めて高い事実も判明しました。

高食物繊維、低脂肪の食事で結果が出ない場合は断食を!

この結果をふまえ、研究者たちは、

食物繊維を多く含む食生活を取り入れても、低脂肪食にしても、体重が減らない場合もあります。
そのような場合は、効果がないと感じた患者たちは、もとの、不健康食に戻す傾向があります。
しかし、体内には、これまでの悪い食生活によって蓄積された、老廃物が災いして、悪玉の腸内細菌叢が蔓延しています。
それらが邪魔をして、健康的な食事を取り入れても、良い栄養成分を代謝する能力が、身体に備わっていない状態になっているのです。
一時的に断食をして、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やさなければ、健康体は取り戻せないでしょう。
体内の毒素排出にも、体質改善にも、5日ほどの断食療法は効果的だと言えます。
この方法は、患者の断薬にもつながるでしょう

と、述べています。
※参考:『ネイチャーコミュニケーション』

さいごに

以前から、プチ断食を実行すると、免疫力がUPされ、毒素が排出されて、体内が改善されると言われていました。
この研究は、それを裏付ける研究結果となりましたね。
健康食を取り入れても、効果が見られない方は、思い切って3~5日間だけ流動食で過ごす、断食療法を取り入れてみるといいかもしれませんね。