昔から、「腹八合医者いらず」と言われるように、お腹がいっぱいになるまで食べ続ける行為は、健康を害しますよね。
現代人の飽食を鑑みて、近年、《ファスティング》や《プチ断食》もブームになりつつあります。
完全な断食は、空間と戦うのが辛いですが、酵素や低カロリー食品、低糖質食品を取り入れたプチ断食なら、実行に移しやすく、人気ですね。
プチ断食は、実際、「絶食の模倣」として効果があるようです!
アメリカの最新、代謝研究の詳細を見てみましょう。
5日間の模倣・断食でも健康寿命が延びる?
アメリカの南カリフォルニア大学の研究によると、マウスを用いた実験で、5日間の断食を模倣した食事法でも、マウスの健康寿命が、有意に延びる事実が、確認されました。
「断食の模倣」のポイントとは?
多くの人が利用している普段の食事、すなわち「高脂質・高カロリー・高糖質」の食事を避けることだそうです。
身体に"絶食状態"と思わせる工夫がダイエットのカギ?
肥満などの治療では、身体に絶食状態だと、知らせるために、食欲を撃退させる「薬」が用いられていました。
しかし、副作用なども鑑み、なるべくなら、普段の食事から、行えるよう、研究が続けられていました。
そこで、研究チームは、「断食の模倣」として、《絶食を模倣した食事療法》と題した、低カロリー・低脂質・低糖度の食事療法が提案されたのです。
まずは動物実験を開始!
研究チームは、第一段階として、マウスを用いた動物実験を開始。
マウスを3つのグループに分け、
- 高カロリー・高脂肪の食事(カロリーの60%が脂肪由来)
- 最初の4週間は1と同じ食事内容とし、その後、5日間、《絶食を模倣した食事療法》を与え、その後、2日間だけ、一般の健康的な食事を与えた
- 一般の健康的な食事だけを与えた
上記のような食事を与えました。
2グループは3と同じぐらい長寿に?
2のグループのマウスは、最初、不健康な食生活を送っていましたが、途中で、《絶食を模倣した食事療法》を与えられ、その後、健康的な食事になっています。
《絶食を模倣した食事療法》を与えらた、僅か5日間で、
- コレステロール
- 血圧
- 体重
が、正常に戻ったそうです。
そして、3グループと同じぐらい、長寿を全うしたそうです。
今からでも遅くない!不健康食を改善しよう!
この研究結果をふまえ、研究者たちは、
比較的、不健康な食生活を続けていたとしても、5日間の絶食を模倣した食事療法を取り入れるだけで、元の健康体に戻る可能性を示しています。
と、述べています。
定期的な断食で健康が戻るわけではない???
しかし、研究者たちは、定期的に断食を行えば、以前の不健康度が、根本から改善されるわけではありません。
ここは誤解しないでほしい、とも、述べています。
暴飲暴食をしてしまった日があれば、プチ断食などで、もとの体重に戻すのは必須です。
しかし、「また断食すればいいや」と思って、日頃の食生活をおろそかにするのはタブーです。
基本は、毎日、野菜や雑穀、魚介類などを取り入れて「健康的な食事」としましょう。
そして、たまにグルメで、高カロリー&高脂肪なものを食べるようにしたいですね。
※参考:『ネイチャー代謝』