おはようございます。
昨日の読書は、米澤 穂信さんの直木賞受賞作『黒牢城』(こくろうじょう)でした。
『黒牢城』は、紙の書籍でも一度読んでいましたが、audibleでプロのナレーターさんが読み上げると、迫力ある歴史ドラマが展開され、二度楽しめました。
歴史小説は、一度の読書だけだと、理解に乏しい部分が残りますが、二度目が耳読となると、理解が深まりますね。
舞台は、現在の兵庫県伊丹市の有岡城跡。
私は子供の頃、数年間だけ伊丹市に住んでいたことがあり、入学した小学校は有岡小学校でした。2年生の途中で転向しましたが……。
そのため、あの地で、遠い戦国の世に、こんなことがあったんだ~と思いながら、読んでおりました。
さて、余談はここまでとして、荒木村重が黒田官兵衛を土牢に閉じ込めてしまう、有名なエピソードから、この小説は始まります。
城内では不可解な殺人が起き始め、村重は官兵衛を疑いますが、牢の中。
頭の良い官兵衛なら、自分の部下を陰で操ることもできるのでは? などと考えますが、土牢に近づける家臣は、限られた者だけ。
どう考えても埒が明かない。
小説の重要なシーンでは、絶世の美女で、聡明でもあったとも言われた、村重の内縁の妻が、華を添えています。
村重の信長への不信感や、城や家臣を守る正義感、官兵衛への不信感と信頼など、相反する葛藤も描かれていて、最期まで目が離せない展開でした。
歴史小説は難しい……と思いがちですが、読みやすいエンターテイメント小説になっていて、読むのも聴くのも、理解しやすい描写でした。
大河ドラマの『軍司 官兵衛』は1回も欠かさず観ていたので、官兵衛の監禁シーンが思い出されました。
audibleの耳読は、ナレーターさんの実力もあって、まるでドラマか映画を観ているように、頭の中でシーンが思い浮かぶので、迫力満点でした!
ありがとうございました。