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アガサ・クリスティー1922年『秘密機関』読書レビュー

おはようございます。
本日の読書レビューは、アガサ・クリスティーの第2作目の小説『秘密機関』です。
出版社によっては『秘密組織』という、タイトルになっています。

クリスティー作品は、ポワロとミス・マープルが有名ですが、トミーとタペンスという、おしどり夫婦探偵の作品もいくつかあります。
数年前に、NHKのBSでも『トミーとタペンス』というイギリスのドラマが放送されていましね。

トミーとタペンスものの小説は、TVドラマで観ただけで、今回、読むのは、はじめてでした。

秘密組織

秘密組織

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1922年に書かれた作品なので、今年でちょうど100年前ということになります。
第一次大戦の混乱の中、ヨーロッパでは各国の政府間でスパイ合戦が繰り広げられていた時期です。
その当時の流行りを、うまく取り入れた作品でした。

タペンスは、イギリスの地方の牧師の娘で、7人姉弟。
固い家庭で育った反動か、髪をショートカットにし、ミニスカートをはき、タバコをふかして、一族の悩みの種でした。
しかし、頭の回転が速く、「お金持ちなる」が口癖の、変わった女性でした。
登場時は二十前後です。
100年前の女性ですが、当時としては、かなり最先端のオシャレな女性だったと想像できます。

一方のトミーは、タペンスの幼馴染で、戦地に赴いていたようですが……。
頭の回転は遅いのですが、その分、熟慮のうえ、的確な判断を下すので、信用があるようです。

2人の真逆な性格は、お互いに強みと弱みを補い合うので、パーフェクトな探偵結果が出せるようですね。
この作品は、トミーとタペンスものの小説の第一弾!
この時点では、まだ二人は独身です。

ある日、ロンドンにいたタペンスは、カフェで偶然、トミーと再会します。
お互いに、お互いの性格を承知していたので、二人でお金になりそうな探偵事務所を作ろうと意気投合します。

新聞に公告を打ち、まだお金もないのに、ロンドンの高級ホテル《サヴォイホテル》に陣取ります。

そこへ、ある紳士からの依頼が舞い込みます。
戦時中のドイツの潜水艦から秘密文書が持ち出され、託した人物とともに、消失したので、探してほしいとのこと。

ある若いイギリス人女性が、その文書の運び屋として選ばれており、彼女が行方不明なのです。

タペンスは、その女性が在席したと思われる女学校に潜入したり、変装したりと大活躍。

しかし、仕事パートナーのトミーは、何者かに監禁されてしまいます。
任務をこなしながら、タペンスは様々な知恵で、困難を乗り切ます。

一方のトミーは、タペンスが行方不明だと聞かされ、何とか監禁状態を脱出して、タペンスの救出作戦を考えます。
トミーの努力もむなしく、大けがを負って、療養施設でまた監禁の身に……。
ある朝、空腹で目が覚めたトミーは、目の覚めるような美人が、自分のお世話役につき、ビックリします。
どうやら訳ありの娘で、フランス人のようですが……。

タペンスのほうは、調査中に出会ったアメリカ人からプロポーズを受けます。
タペンスが夢見た、金持ち男性でハンサムです。
しかし、トミーの無事を確認することが、依頼を受けた任務よりも、大切なことに気づきます。

いろんなハチャメチャな出来事が繰り返され、トミーとタペンスはようやくお互いの無事を知り、再会を果たします。

トミーの介護をしたフランス娘は?
機密文書はどこに?
タペンスにプロポーズしたアメリカ人男性は?

トミーとタペンスは、無事、依頼案件をクリアし、報酬も受け取りました。

ラストは、ハッピーエンドで終わっています。

秘密組織

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この作品は、軽快な流行小説といった感じで、若いアガサの試行錯誤が見え隠れしていました。
初期の作品なので、読みにくい部分もありますが、伏線や読者を驚かせる、最後のサプライズなどはさすがですね!

ポワロとは違う作風なので、アガサは30代前半から、様々な可能性を秘めた作家だということがわかりました。

この作品は、Kindle Unlimitedの読み放題プラン、《グーテンベルク21》社の翻訳物で読みました。

気になる方はぜひ!

100年後も楽しめる作品を残してくださり、ありがとうございました。

 

 

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