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コーネル・ウールリッチ1948年『黒衣の花嫁』読書レビュー

おはようございます。
本日の読書レビューは、アメリカの作家コーネル・ウールリッチが1948年に発表した『黒衣の花嫁』です。

江戸川乱歩が絶賛し、日本でもベストセラーに!

この作品は、江戸川乱歩が原書で読み、絶賛したことから、日本でも翻訳本がヒットしたそうですね。
日本では、早川書房から1953年に出版されています。
今から70年ほど前のアメリカが舞台。
全体を通して、とてもスタイリッシュな世界観です。
謎めいた冒頭、出だしからカッコ良すぎるミステリーです。

第一の殺人は若い自由人

ニューヨークのある高級デパートに、二十代半ばと思われる長身の美女が現れ、最高級の黒いドレスを購入しました。

スタイリッシュな黒いドレスをまとった女は、ある金持ちが集まるパーティーに参加します。
会場は、テラスのある高級アパルトマン。
女は、パーティー内で一番目立つ、ハンサムな男にアイコンタクトを送ります。
男は、女の視線に気づき、テラスへ向かいました。

しばらくするとハンサムな男は、テラスから転落死し、女は消えていました。

第二の殺人は銀行マン

ところ変わって、独身の銀行マン宅に、音楽会のチケットが届きました。
予約席に行くと、隣には美しい女が待っていました。
音楽会が終わると、彼は自分の部屋に女を誘います。
女は、彼の好物である酒をもって、彼の部屋に現れました。
早速、グラスを乾杯すると、男は、息苦しくなり床を這いまわりました。
断末魔の男に、女は謎の言葉をささやいて、消えました。

第三の殺人は若い政治家

若手政治家の家に、息子の幼稚園の先生だと名乗る女が現れました。
夫人は、母の危篤で留守にしており、若手政治家は、やんちゃな子供に手を焼いていました。
息子は、女の顔を見ると、嬉しそうにはしゃぎます。安堵した若手政治家は、女を家の中に入れました。
息子が眠った後、女は、子供と物置で一緒に遊んだ際、指輪をなくしたと告げ、若手政治家は、一緒に物置の中に入って探します。
しかし、急に物置の扉が閉まりました。
その物置は、密閉すると空気が薄くなる、頑丈な仕掛けで、外からしか開けれません。

若手政治家は、やがて酸素不足に。女がある名前を言い立ちます。
若手政治家は、「俺じゃない……」と言いながら、窒息死します。

第四の獲物は、目の前で逮捕

女のつぎなる獲物は、ダルローという男でした。
しかし、彼女が近づく前に、何かの罪で警察に逮捕されてしまいました。

第五の殺人は画家

最後になるはずだった黒い女の獲物は、将来を有望視された画家でした。
女は絵のモデルとして、画家の前に現れます。
画家は彼女の美しい肢体に満足し、彼女に惹かれていきます。
ある日、アトリエに、画家の友達が集まります。
その一人が、女を前に見たことがあると言い出します。
女は、慌てる様子もなく、画家を矢で刺して殺してしまいます。
わざとつかまりたかったのでしょうか?

友人は、どこで彼女を見たのでしょうか?

最後の殺人は、監獄の中

あっさりと、連続殺人の犯人として捕まった黒衣の女は、まるで捕まりたかったようです。
女は、恐ろしい事件を犯したにも関わず、監獄では優等生で給食係となります。
そこで、第四の獲物を見つけ、カトラリーのナイフで、最後の仕上げを行いました。

黒い女のなぞ

5人の男性を殺害した女は、その後、画家の友人の証言により、数年前に、ある教会で起きた事件の被害者であることが判明しました。

その日はちょうど、彼女の結婚式でした。

彼女は、結婚式当日に、早くも未亡人となったのです。

女が殺した5人の男は、どんな罪を犯していたのでしょうか?
法には触れられないが、復讐されるほどの罪を犯していたのですね。

さいごに

黒い女が殺人を犯すたびに、その動機が解明していくミステリー。
日本の巨匠、江戸川乱歩氏が絶賛するだけあって、読後感の印象も絶大です!
久しぶりに、紙の文庫本で読破しましたが、読みだしたら止まらない!
一気読み必須の名作です。

コーネル・ウールリッチは、日本ではあまり知られていない作家ですが、一時期この小説がブレイクしたそうなので、ご年配のミステリーファンの方なら、ご存じかもしれませんね。

70年前の作品とは思えない、斬新でスタイリッシュな世界観を、ありがとうございました!

 

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