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アガサ・クリスティー1924年『西洋の星の盗難事件』読書レビュー

今週のお題「カバンの中身」

おはようございます。
カバンの中身は、文庫本とKindle専用端末《Fire》で、歩いているときは、Fireで耳読、電車の中やカフェでは、文庫本を読むのが日課です。

さて、本日の読書レビューは、アガサ・クリスティーの短編『西洋の星の盗難事件』です。
1924年に刊行された『ポワロ登場』という短編集に収録されています。
出版社や映像作品によって、『"西洋の星"盗難事件』『盗まれたダイヤ』など、若干名前が違っています。

映画スターからの依頼

ポワロは、ロンドンに在住していますが、ベルギー警察出身の探偵です。
そこへ、ベルギー出身の映画スター、メアリ・マーヴェルからの依頼が舞い込みます。

メアリーはある富豪と結婚しており、《西洋の星》という大粒のダイヤモンドをプレゼントされ、大切にしていました。
しかし、彼女のもとへ、《西洋の星》を奪うという、犯罪予告が来たため、ポワロに相談に来たのです。
メアリーは、次回の映画の撮影場所となる、ある地方の豪邸へ行こうとしていました。
その豪邸で行われるディナーの席で、《西洋の星》をつけたいと渇望していました。

ポワロにダイヤモンドを預けるよう、説得しましたが、メアリーは拒否しました。

ヤードリー家の《東洋の星》

数日後、今後はポワロのもとに、ヤードリー家のご夫人が訪ねてきます。
ヤードリー夫人は、《東洋の星》というダイヤモンドを所有しており、前述の《西洋の星》と対になっているとウワサされるものです。
見た目は同じです。
東洋の古い言い伝えがあり、ある神様の眼がダイヤモンドでできており、片方が《西洋の星》、もう片方が《東洋の星》と呼ばれ、大変価値のある、伝説の宝石であったのです。

ヤードリー家にも、盗難予告の脅迫状が届いていました。

ディナーの夜に

さて、ヤードリー家は、ロンドンから汽車で数時間の小さな街にあり、地元の名家でした。
ディナーパーティーが開かれるので、ポワロも招待されます。
ディナーが始まる前、ヤードリー夫人は、ドレスに着替え、《東洋の星》をつけて登場します。
招待客が感嘆する中、屋敷の中は突然、停電します。
暗闇の中、夫人が襲われ、電気が回復すると、《東洋の星》は持ち去られていました。
一方の映画スターの夫妻は、ディナーの席に現れませんでした。

真相は?

映画スター夫妻は、どうしてヤードリー家のパーティーに出席しなかったのでしょうか?
そして、2つの伝説のダイヤモンドの言い伝えは、本当だったのでしょうか?
ダイヤモンドが2つ揃ったところは、誰も見たことがありません。
果たして2つあったのかどうかも怪しい……

ポワロの謎解きはいかに?

さいごに

1924年に発表された短編なので、アガサ・クリスティーの初期の頃の作品です。
トンチの効いた、ポワロの謎解きがお見事!
短編小説は、短い文章量で、伏線も少ないのですが、山場がいくつもあり、楽しめました!
後世に楽しい謎解き小説を残してくださり、ありがとうございました!