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2012年 鮎川哲也賞受賞作 青崎有吾 『体育館の殺人』読書レビュー

おはようございます。
本日の読書レビューは、青崎有吾氏の『体育館の殺人』です。
この作品は、2012年度の鮎川哲也賞を受賞した作品!
学園ものミステリーですが、「体育館の舞台」という限られた密室で起こる殺人は、本格的でした。
青崎有吾氏のデビュー作でありながら、完成度が高い!

語り手の女子高生が主人公

この作品の主人公は、卓球部に所属する高校2年生の女子高生。
年の離れた兄がおり、20代半ばの駆け出しの刑事です。
ある日、中間テストの上位者が廊下に張り出され、高校3年生に、9教科満点の900点をマークした男子生徒がいると、華やいでいました。

体育館で男子高校生の遺体が発見

そんな中、体育館で、高校3年生の放送部に所属する男子生徒の遺体が発見されます。
放送部員は、体育館の裏方に放送室があるので、部員としてよく利用するエリアではあります。
その日は、天気予報がハズれて、土砂降りの大雨で、体育館の男子用トイレに傘の忘れ物がありました。
この傘が、物語の小道具として、象徴的に描かれていました。

探偵現る!

主人公の女子高生は、卓球部を再開してほしい一心で、犯人捜しを始めます。
卓球部の先輩から、頭の切れる奴がいるから、依頼するといいと聞き、早速、ある部室を訪ねます。
表向きは「百人一首研究会」となっていましたが、どうやら人の住処になっているようです。
頭が非常に切れる高三男子は、何を隠そう、中間テストで900点の満点をマークしたアニメオタクのイケメンでした。

警察もタジタジ!高校生探偵

アニメオタクの高校生探偵は、警察の指示には従わず、堂々とした態度と推理で、次々と不可解な点を指摘していきます。
警察が大掛かりで捜査した内容を、時間と人員の無駄!とのまで指摘し、それが図星だったので、警察の面々もタジタジです。
警察の中には、主人公の兄もいました。
この兄も、高校生探偵の名推理には脱帽だったようです。

さいごに

高校生探偵によって、傘のナゾ、なぜ殺害場所が体育館でないといけなかったのか?
放送部のDVDやビデオデッキのなそ、リモコンの故障など、最初から細かい部分まで熟読すると、読者自身が犯人を言い当たられる構成になっていて楽しい探偵小説でした。
探偵小説の古典、エラリー・クイーンっぽさを取り入れたそうです。
古典ミステリー好きの方も、学園ミステリー好きの方も、幅広い年齢層の方々が楽しめるでしょう。
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プロのナレーターさんの朗読なので、迫力満点でした◎

楽しい謎解きタイムを、ありがとうございました!