野菜&果物の美養栄養学

野菜ソムリエ上級プロが、野菜&果物の他、「食と健康」「食と美養」情報を発信するブログです。

和食の基本「昆布」で過食と内臓脂肪が抑えられる?

師走の街は、クリスマスイルミネーションが美しいですね。
その一方で、地味にお正月商戦も始まっていて、お節料理に使う食材やグッズも並んでいます。

そのお節料理に欠かせない「昆布」は日本のソウルフードの1つ。
忘年会のお鍋のベースにも、野菜のお惣菜にも、そしてお味噌汁のお出汁にも使われています。
主に昆布エキスが使われるので、地味な存在ですが、日本人DNAを昔から支えてくれた海藻なのです。

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昆布の機能性とは?

『食品機能学』という学問上、昆布には、以下のような機能や効能が期待できます。

  • 旨味成分が抽出されるので減塩につながる
  • 過食を抑える
  • 血糖値を正常値に
  • 糖質や脂質の吸収を抑える
  • 余剰分の内臓脂肪を減らす
  • 免疫力を高める

などです。

昆布に含まれるグルタミン酸

昆布はお節料理の「昆布巻き」や市販されている「酢昆布」などで昆布そのものを食べることはありますが、ほとんどがお出汁としての用途で使われています。

昆布のお出汁として旨味は「グルタミン酸」によるもので、食事から胃の中にグルタミン酸が入ってくると、胃腸の働きを活発にして、同時に過食を防ぐという作用があります。
インスタントのお出汁ではなく、昆布そのものをお出汁として使うとグルタミン酸の旨味がしっかりと出るので、塩や醤油などの塩味の多い調味料に頼らなくてもよく、減塩となるのです。

昆布に含まれる他の栄養成分

  • マンニトール
    昆布だしの甘味のもととなる糖アルコールの1種「マンニトール」が含まれています。マンニトールは前述のグルタミン酸と昆布の色素でもあるヨウ素との相互作用で内臓脂肪を抑える作用も生まれるようです。
    (山形大学調べ)

  • フコキサンチン
    そして札幌医科大学と北海道大学の共同研究によると、昆布に含まれる「フコキサンチン」という成分が、ヒトの内臓脂肪に届きやすく、脂肪燃焼を促す作用があることがわかってきました。
    フコキサンチンは、光合成に使われる脂溶性の色素成分ですが、血糖値のコントロールを悪くする物質の活動を抑えたり、糖質が筋肉の中で使われやすくなるよう、導く働きも期待できます。※参考:『JNutr Sci』2017年2月
    ダイエットの天敵「内臓脂肪」と「血糖値」の問題が解決できそうですね。

  • アルギン酸
    昆布そのものを食べると、ややネバネバとした食感がありますが、これはアルギン酸という水溶性食物繊維によるものです。
    昆布と一緒に食べた物も、体内でまとめてくれるので脂質や糖質の吸収を抑える作用があります。
    特に肝臓での脂質合成を抑える作用が期待でき、体内でどんどんと肥大してしまう脂肪細胞の巨大化を阻止してくれるでしょう。

  •  炎症を抑えるラミナラン
    あまり聞き慣れない成分ですが、昆布が海中で成長するときに必要なエネルギー源で、多糖類の1種です。ヒトの中に入ると、腸内で悪玉菌や老廃物による炎症を抑えて、免疫細胞を増やす作用があると考えられています。
    まだまだ研究途中でナゾの多い成分ですが、近い将来、ラミナランを使った健康&美容製品が登場するかもしれませんね。

細かく数え上げると、昆布にはまだまだ健康やダイエットに役立つ成分が潜んでいますが、自炊では、昔ながらの昆布を使うようにしておくと、ダイエットの一助となるでしょう。

昆布そのものを調理に使おう!

近年の鍋セットは、野菜やお肉、魚介類、豆腐を使いやすい形にセットするだけではなく、ご丁寧にインスタントのお出汁がついていますね。
もったいないので、それを使う人も多いと思いますが、それらは処分して、本物の昆布を一枚、お鍋に入れて利用しましょう。

特に湯豆腐や、魚介類を中心とした海鮮鍋、カニ、ふぐなどは、昆布出汁が必須です。
お鍋の場合は、昆布1枚入れるだけでOKです。

お味噌汁や煮物に使うお出汁は、かつお節と昆布を一緒に煮出したものが使われますが、正式な『一番出汁』を引くのが面倒なら、昆布だけでもいいので、取り入れる機会を増やしておきましょう。

 

昆布はどこのスーパーでも購入できますし、値段もリーズナブルです。
独特の旨味成分が、フランスの一流シェフたちの間でも注目のエキスとなっています。暴飲暴食を抑え、中性脂肪の撃退! そして糖質や脂質の扱いなどを心得ている昆布を味方にして、冬太り対策に役立てましょう。