12月の連載のテーマは人間誰もが持つ自己免疫力についてです。昨日の記事では、免疫細胞について、またそれらは血液の白血球に存在することをお伝えしましたね。そこでも白血球ないの免疫細胞を活発にしてくれる栄養成分をご紹介しましたが、本日は効率よく摂取できるレシピをご紹介いたします。
本日の野菜(果物)のお話は「キウイフルーツ」(以下キウイ)です。
キウイは免疫力に作用する栄養成分としてビタミンCが含まれ、100g中約69mgと、レモン果汁(100g中50mg)よりも多く含まれています! キウイは大きさにもよりますが、1個あたり100~120gほど。
ニュージーランドからの輸入ものがほとんどですが、原産国はなんと中国です! 日本でも野生種が古くから存在しましたが、アジア圏の土地では風土があわず、果実が実りませんでした。1900年度の初頭にニュージーランドの植物学者(観光客の女性という説もあります)が、中国に訪れた際、自国に種や苗を持ち帰り、栽培したところ、果実が実り、果物として食べられ、栽培が始まりました。食用の「キウイフルーツ」として出回るようになったのは1950年代に入ってからと、言われています(諸説あり)。
キウイはビタミンCの他に、酸味成分であり、疲労回復に効果が期待できるクエン酸、同じく疲労回復作用のあるカリウムなども含まれます。
キウイは収穫してすぐは、糖分がまわっておらず、固く酸っぱいものですが、常温で追熟されると糖度が増します。常温でリンゴと一緒に保管すると、リンゴから発生するエチレンの作用で早く熟すことで有名ですね。
チキンソテーのキウイソースがけ
【材料】2人分
- 鶏もも肉2枚(合計約400g)
- オリーブオイル 大さじ2
- じゃがいも 大き目1個
- キウイ 薄い輪切り4枚(飾り用)
- 大根 5cm
- にんじん 5cm
[キウイソース] - キウイ 2個
- みりん 大さじ2
- 砂糖(ラカント/てんさい糖)小さじ2
- 醤油 大さじ1
- 生姜 すりおろし小さじ2
- 白ワイン 大さじ2
[サラダ] - ほうれん草の葉 1株分
- 春菊の葉 1株分
【作り方】
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鶏肉は両面に5mm幅のごく浅い切込みを格子状につけておく。キウイは5mm程度のサイコロ型にカットする。
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ジップロックに、材料の[キウイソース]の材料を全て入れておく。*キウイは1のもの。
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2の袋の中に1の下処理をした鶏肉を入れ、キウイソースごとよくもむ。その後、袋をとじ、1時間から1晩、冷蔵庫で寝かしておく。
*鶏肉がキウイの酵素や白ワインのアルコール分で柔らかくなります! - じゃがいも、大根、にんじんは、縦8等分のくし型にカットしておく。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、4の根菜類を先にこんがりと焼き、取り出しておく。
- 5と同じフライパンに(油は拭かないこと)3の鶏肉のみを並べ、蓋をして、中強火で6分焼く。
- 鶏肉を裏返し、キウイソースを入れ、今度は中火にして、4分ほど蒸し焼きにしたら出来上がり。
- お皿に盛り、ほうれん草や春菊の葉の柔らかい部分をサラダとして添え、先に焼いた根菜類とキウイの輪切りも添える。
【美養効果】
昨日の記事、『免疫力と野菜の関係1~免疫細胞って何?細胞も毎日の食事で造られる』では、白血球内の免疫細胞を活性化する栄養成分として、いくつかあげていましたが、そのうち、ビタミンC、グルタチオン、コエンザイムQ10をこの一皿から補えます。ビタミンCはキウイ、ほうれん草、春菊から、グルタチオンは春菊、ほうれん草から、コエンザイムQ10は鶏肉から摂取できます。
β-グルカンはこのレシピには入っていませんが、キノコ類をプラスし、主食にご飯をいただくと、シスタチンが摂取できるので、免疫細胞が活性化して、風邪をはじめとしたウイルスからカラダを守ってくれるレシピとなるでしょう。