NHKの朝ドラ『ひよっこ』、ご覧になっている方も多いことでしょう。その中で、農家の朝ごはんとして登場した「麦ごはん」が密かに話題になっていますね。
麦ごはんは数年前にもハトムギや大麦を白ご飯と一緒に炊くのがブームとなり、今ではスーパーのお米売り場の上段には、ハトムギをはじめ、大麦、雑穀、きび、あわ、なども使いやすい分量で小分けした状態で製品化されています。
さて、この麦ごはんは健康や美養面でもカラダにいい栄養成分がぎっしりと入っているので、ただの流行ではなく、定着してほしいなぁ、と個人的に思っています。『ひよっこ』の時代背景は昭和30年代ですが、この頃は普通に麦ごはんが食べられていましたが、時代と共に、白飯だけになっていったようですね。
麦ごはんにはトロロをかけていただく、「麦トロごはん」もよく耳にしますね。白飯を麦ごはんにするだけでも、ビタミンB1不足が解消されて良いのですが、麦トロごはんにすると、さらに理想的な栄養価が高まります。
麦ごはんは初夏の気候対策にもピッタリ!
初夏は、気候や気圧の関係で、肌の表面がベタついたり、テカリが気になりはじめる季節です。女性特有の悩みのように考えられていますが、男性も意外と多くの人が顔のテカリを気にされており、「脂ぎったオ○ジ」と言われるのを気にされているそうです。また20代前半までは、女性も男性も、皮脂が原因のニキビに悩まされるので、この季節は注意したい時期でしょう。今から9月ぐらいまでは皮脂の分泌が増える時期ですが、頬周りの水分量は気温の上昇で蒸発しやすい状態になります。
そのため、肌の表面はベタつくのに、肌の奥の部分は潤っておらず、実は乾燥してることも多いのです。いわゆる混合肌ですね。ほうっておくと、日に焼けやすくなり、大人ニキビの原因にもなりかねない状態ですが、化粧品や日傘などの外からのケアだけでは改善されにくいかもしれませんね。そこで昔懐かしの「麦ごはん」や「麦トロごはん」を食べて対策しておきましょう。
「麦トロご飯」がテカリと乾燥を防ぐ!?
「大麦」と「トロロ」という組み合わせは、 相乗効果で「皮脂コントロール」と「水分の蒸発を防ぐ」働きが期待できそうです!
- 大麦・ハトムギの役目
大麦またはハトムギに含まれる水溶性食物繊維のβ-グルカンは、胃腸内をゆっくりと通過しながら、脂質と一緒に糖質まで吸収して、排泄へと向かうので、皮脂コントロールだけでなく整腸作用、ダイエットにも期待できます。また、ビタミンB群も豊富で皮膚組織の構成をしっかりとさせる機能が望めるので、肌の水分保持の一助となるでしょう。ただし薬ではないので、即効性はなく習慣することが大切。毎日食べている白飯を麦ごはん習慣にチェンジすると叶うかもしれません。 - トロロ(長芋ややまといも)の役目
「難消化性でんぷん」と呼ばれるでんぷんが、文字通り胃で消化されず、そのまま各器官を通過し、その時に脂質を体外に排出してくれる働きがあります。そのため皮脂コントロールと共に、体内に溜まった余剰分の中性脂肪なども排出してくれるでしょう。またネバネバ成分で知られる「ムコ多糖類」は皮膚の真皮層にあるヒラルロン酸に働きかけ、水分の蒸発を防ぐ効果が期待できます。
「麦ごはん」「麦トロご飯」の作り方
大麦やハトムギの量が多すぎると、白米に慣れている人はボソボソした食感に感じるので、50~60gの大麦やハトムギが小袋にパッケージされるものを購入してみましょう。大麦・ハトムギの他に「もち麦」という商品名になっているものもあります。
- 麦ごはんの作り方
- お米2合を問いで炊飯器の容量通り水もセットしておく。
- その中に大麦(50~60g)1袋を洗わずに入れ、大麦の倍量の水(100~120cc)をさらにプラスして30分ほど浸水する。
- その後、通常通り、炊飯器で炊く。
- 麦トロごはんの作り方
炊き立ての麦ごはんに、トロロに好みの量の醤油を入れてよくかき混ぜ、あおのりと卵の黄身をトッピングするのが王道です。麦ごはんにトロロをかけた上で下記の食べ方もオススメです。
- トロロと同じく「ムコ多糖類」が入っている、オクラや納豆、もずくをプラスすると保水力がUPするでしょう。
- アボカドをプラスすると、オレイン酸やコエンザイムQ10などもプラスされて美肌力がUPするでしょう。
- 季節の変わり目でスタミナが必要なときはウナギや豚しゃぶをプラスしてみましょう。
- 貧血気味で肌の血色が悪いときは、マグロや牛しゃぶをプラスして鉄分を補給しておきましょう。
春から初夏にかけては、気持ちのいい陽光の日もあれば、急に寒くなったり、逆に真夏なみに暑くなったりと気候が不安定です。昔ながらの麦ごはんや麦トロごはんで、気候に左右されない体力&美肌力を磨いておきましょう。