数年前に「肌の糖化」として話題となった「AGE」を覚えていらっしゃいますか?
健康や美容に関心のある方たちの間では、聞き慣れた言葉ですが、日本語では『終末糖化産物』といい、タンパク質の糖化反応でできる劣化物質のことです。
近年の研究で、肌だけではなく、血管や臓器内でも起こることも確認されており、対策が進んでいますね。
これを防ぐにも、やはり日頃の食生活です。
このAGEは食べ物にも起こりうる現象なので、NG調理法を覚えておき、そうした調理をされた食品をなるべく避けることが大切です。
AGEを増やしやすい調理法とは?
食べ物のAGEもヒトの体内と同じく、タンパク質の糖化反応によるものです。
ずばり「食べ物の焦げ」のことです。
「焼く」、「揚げる」、「炒める」といった調理法は食品が焦げやすく、AGEを作りやすい調理ということです。
これらを『NG』と言い切ってしまうと、食べる楽しみがなくなってしまいますが、頻度の多い人は、蒸す、煮る、電子レンジ調理も増やしてみましょう。
「食品が焦げる」ということは、食品に含まれるタンパク質が加熱によって糖化現象を引き起こし、「焦げる」行為そのものが「AGE」のことなのです。
食品のAGEとは「食品が焦げる」現象そのものをいうのですね。
『調理科学』という学問では「メイラード反応」または「アミノカルボニル反応」とも言います。
昔から「焦げはカラダに悪い」と言いますが、都市伝説ではなかったのです。
AGE値が高い食べ物とは?
同じ食材でも、調理の仕方で、AGE値が違ってきます。
代表例を以下に記してみました。
- 鶏肉(100g当りのAGE量)
- 唐揚げ:9722
- グリル:5827
- 電子レンジ:1524
- ゆでる:1123
- 牛肉(100g当りのAGE量)
- 焼く(ステーキ、焼肉):10058
- ローストビーフ:6071
- 電子レンジ:2689
- 豚肉加工品(1枚(本)平均13g当りのAGE量)
(ベーコン、ハム、ウィンナー)
- 焼く:11905
- 電子レンジ:1173
- マグロ(100g当りのAGE量)
- ステーキ(油を使う):4113
- 缶詰:1740
- グリル(油なし):918
- 生(刺身):783
- 鮭(100g当りのAGE量)
- ソテー(油を使う):3083
- スモークサーモン:572
- 生(刺身):527
- えび(100g当りのAGE量)
- バーベキュー:2089
- 茹でる:1003
- 卵(1個平均60g当りのAGE量)
- 目玉焼き(油を使う):1649
- ゆで卵:256
- オムレツ(油を使う):202
- スクランブルドエッグ(油を使う):146
- ポーチドエッグ:54
- 豆腐(100g当りのAGE量)
- 炒める:4723
- 生:787
※参考文献:『J Am Diet Assoc, : 110,911-916,2010』を元に計算
同じ分量の食材でも、調理法によって、これだけAGE量が増えてしまうとはビックリですよね。
毎日、揚げる、焼く、炒めるのメニューが多い方は、電子レンジ調理も利用して、食品の焦げを控え、体内の糖化(AGE)も防ぎましょう。
さいごに
電子レンジ調理はマイクロ波でカラダに悪いと思っている人も多いようですが、ルクエのシリコンスチームケースなど、電磁波やマイクロ波の害から食品を守ってくれる製品を取り入れれば、食品のAGE量も減らせて、時短調理にもなります。
焼肉をしゃぶしゃぶにしたり、コンビニで唐揚げを買うならサラダチキンにするなどの、ちょっとした工夫が、カラダの老化や、老ける行為を防いでくれそうですね。