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低カロリー甘味料は腸内環境にイイわけではない?

糖質オフやダイエットの観点から、カロリーゼロや低カロリーの甘味料が随分と普及しましたよね。
昔からあった〇ルスイートを始めとした人口甘味料もありますが、ラカントやエリスリトールなど天然の甘味料もここ10数年で開発が進みました。
しかしスペインの最新研究で、こうした低カロリー(カロリーゼロ)甘味料は、腸内細菌に影響を及ぼすわけではないことがわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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低カロリー甘味料は腸内環境にイイわけではない?

スペインのグラナダ大学の研究グループは、以下のカロリーゼロまたは低カロリー甘味料と腸内細菌についての関連を調査をしました。

  • 人口甘味料
    アステルファム、アスパルテーム、シクラメート、ネオテーム、アドバンテーム、スクラロース、サッカリン
  • 天然甘味料
    ステビオール配糖体、モネリン、ネオヘスペリジン、ステビオール配糖体、グリチルリチン
  • 低カロリー甘味料
    糖アルコール、ポリオール

などについてです。
この中ではサッカリンとスクラロースの2つに関しては、腸内細菌叢を変化させることがわかりましたが、決して健康にイイ影響を与えているわけではないそうです。
この2つは人口甘味料なので、発ガン物質としての疑いがあるアステルファムやアスパルテーム同様、毎日のお砂糖の代用にはしない方がいいでしょう。

他の甘味料は有害ではないが腸内環境を良くはしない?

他の甘味料に関しては、アミノ酸誘導体の甘味料となる場合は、十二指腸と回腸で吸収されてしまうので、腸内細菌には直接大きな影響を及ぼさないそうです。
これは、すなわち、腸内環境に良い影響も、悪い影響も与えないということです。
なので、糖質オフやカロリー制限の目的で使用するには、特に問題ないでしょう。

ただし、低カロリー甘味料の成分の一つ、「ポリオール」に関しては、十二指腸と回腸では吸収されないので、腸内環境に働き、プレバイオティクスとして役立つかもしれないとのことです。
※参考:『栄養学の進歩』2019年2月

腸内環境に役立つかもしれない「ポリオール」って何?

ポリオールは、糖アルコールの総称として呼ばれることがあり、その中にはラカントでおなじみの「エリスリトール」も含まれます。
よくラカントやエリスリトールのパッケージに、「大量に摂取するとお腹がゆるくなることがあります」という注意書きがあるのは、前述の理由からかもしれませんね。

ポリオールの中には、同じくカロリーが「ほぼない」(1g=2kcalほど)と言われているキシリトールやソルビトールも含まれています。
この2つは虫歯予防となるガムやキャンディ類の原料としても使われていますね。
この2つに腸内環境をよくするエビデンスは見かけませんが、前述のエリスリトールなどは適量なら、腸内改善に役立つかもしれません。

さいごに

カロリーや糖質を抑えるには、前述のような甘味料が必要ですが、こと腸内環境の改善に限って言えば、てんさい糖などに含まれるオリゴ糖もいいでしょう。
オリゴ糖は、糖質もそこそこあり、カロリーも高めですが、低カロリー甘味料と混ぜて使うと、両方のいいとこ取りができるかもしれません。

甘味料は、食事をおいしく食べるのに必要な調味料なので、選択が悩ましいところですが、糖質やカロリーだけではなく、歯の健康や腸内環境にも関わってくるので、慎重に選びたいものですね。