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サプリメント摂取でうつ病は改善しない?北欧・研究

日本でも一部の医療機関で、精神疾患の治療などに特定の栄養素の摂取を増やすため、サプリメントの服用を推奨しているところがありますね。
しかし、オランダの最新医学研究で、サプリメントなどの栄養補助食品を毎日摂取しても、うつ病などの精神疾患の予防にはならないことがわかってきました。

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栄養補助食品はうつ病の予防にならない?

オランダのアムステルダム自由大学の研究で、約1,000名の人たちを対象に、1年間、毎日サプリメントを摂取してもらい、経過が観察されました。
対象者をまず2つのグループに分け、マルチサプリメントを毎日摂取するグループと、プラセボ(栄養成分の入っていないサプリメント)群に分けられました。
マルチサプリメントに含有されている栄養成分は、オメガ3系脂肪酸、背れにうむ、葉酸、ビタミンD、カルシウムなどです。

さらに対象者たちの半数を、期間中に21回の個別療法や集団療法を受けるグループと、後の半数は治療なしで経過が観察されるグループとに分けられました。

また、対象者全体の生活習慣の指導では、精神疾患になりやすい生活習慣や食行動を考慮した心理・行動療法が行われました。
気分の落ち込みを防ぐ為、間食を減らし、地中海式食事の増加などが指導されています。

これらを踏まえ、

  • 【A】マルチサプリメント摂取+治療あり
  • 【B】マルチサプリメント摂取+治療なし
  • 【C】プラセボサプリ+治療あり
  • 【D】プラセボサプリ+治療なし

の4つのグループに分けて、経過を3ヶ月後、半年後、1年後と調査し、統計が取られました。

その結果、どのグループもうつ病の発症にはほぼ影響しないことがわかったのです。

精神疾患はサプリメントよりも行動や食事指導が大事?

統計データをさらに分析すると、対象者約1,000名中、約76%の人たちが無事この治療を完了しています。
その結果、1年間のうち、約10%の人がうつ病などの精神疾患を発病しました。
この10%の人たち(105名)を前述のグループ分けで見ると、

  • 【A】グループで22名
  • 【B】グループで32名
  • 【C】グループで26名
  • 【D】グループで25名

ということです。

研究者たちは、この結果を見て、食生活や生活習慣そのものを変えるよう指導したところ、うつ病などの予防に役立っていたが、サプリメントの有無でみると、栄養補助食品そのものが精神疾患の予防や改善には直接関与していない、と述べています。
※参考:『米国医学会誌(JAMA)』2019年3月

さいごに

さらなる調査が必要だとされていますが、もし精神不安の改善をサプリメントに頼っている人は、あまり期待できないかもしれませんね。