昨日のブログで、『「結核」対策と予防食』をお届けしましたが、結核菌の発育阻害をする物質として、にんにくや玉ねぎに入っているアリインがありましたね。本日は、そのにんにくを使ったレシピをご紹介します。
本日の野菜のお話は「にんにく」です。
にんにくにはアリインという物質が含まれており、すりおろしたり、刻んだりして刺激を与えると、アリイナーゼという分解酵素が発生して、イオウ化合物でお馴染みのアリシンが生成されます。これらの成分は強い殺菌作用があることで知られています。またアリインは結核菌の発育阻害がある成分として論文発表もあった成分です。
他にも、サルモネラ菌や、ヘリコバクター・ピロリ菌、胃痛や嘔吐を引き起こすカビなどの生育を抑える働きがあります。
アリインが含まれるにんにくやねぎが、薬味として使われているのは、美味しさだけでなく、抗菌・抗カビ作用によって食中毒を防ぐためでもあります。
そして、これらの働で、アリインは風邪をはじめとしたウイルスや細菌で傷ついた体内の細胞の改善や予防に働いて、体調を整える効果が望めるでしょう。
小松菜と鰯(いわし)のにんにく酒蒸し
【材料】2人分
- 小松菜 1束(約200g)
- にんにく 2カケ
- いわしの丸干し 4尾
- 日本酒(料理酒でも可) 大さじ2
- 淡口醤油 小さじ2
- お出汁 大さじ2
【作り方】
- 小松菜は5cmの長さに切りそろえておく。にんにくはすりおろすか、みじん切りにしておく。
- フライパンに小松菜とにんにくを入れて広げ、お出汁を回しかけて蓋をしめ、中火で2~3分蒸しておく。
- その上にいわしの丸干しを並べ、日本酒と淡口醤油もプラスして、さらに5分ほど中火で蒸す。いわしに火が通っていたら出来上がり。
【美養効果】
病気で体力が弱ると免疫力が下がるので、抗菌作用のある食品と一緒に、体内の粘膜や細胞を元気にしてくれるタンパク質食品の摂取も必須です。
鰯(いわし)なら消化に負担もかからず、免疫力UPにつながるセレンという成分も含まれ、カルシウムまで摂れます。
一緒に蒸した小松菜にもイソチオシアネートなど殺菌作用のある成分を含み、カルシウムも補えます。
カルシウムは骨の形成だけでなく、精神を安定させる作用もあるので、病気で気分がふさぎ込んだり、イライラするのを予防してくれるでしょう。
にんにくのアリインと共に、免疫力を上げ、体内の菌を増やさないレシピで体力をつけていきましょう。