7割の人が持っている考えられている「ヘルペス」。ほとんどの人が子どもの頃に知らずに感染しており、高齢者ではほとんどの人が感染していますが、症状が出ることが少ないウイルスです。
ヘルペスの感染経路
感染経路はウイルスの付いた幹部や手に触れることによって、人から人へ、また飛沫によっても感染します。
しかし、唇や口の中、額、腕などに水泡ができ、発症する場合もあります。ひどくストレスや悩み事を抱えている時や、風邪で免疫力が低下している時に発症します。唇にできる「口唇(こうしん)ヘルペス」が一番有名ですね。
特に冬の風邪が流行っている時は、ヘルペスウイルスが体内で活動を始めてしまい、発症率が高くなるので、注意が必要です。
ヘルペスの症状と対応
症状が出て発症してしまうと、皮膚がピリピリするなどの違和感が生じはじめます。これはウイルスが体内で増え始めているサインで、その後、唇や口の周りが赤くなり、小さな水泡がいくつもできてきます。それが密集してできてしまうと、面積が広がり人目につくようになります。10日から2週間ほどで治まってきますが、周りにも感染してしまうので、口周りに水泡ができた場合は、マスクなどで覆うようにしましょう。
ひどくなると水泡の面積が広がってしまうので、早めに抗ウイルス薬を医療機関で処方してもらいましょう。早期使用でウイルスの増殖が防げます。水泡ができてしまうと、痛痒いので、潰してしまいたい衝動に駆られますが、回復が遅れるうえ、患部の膿が手などに付着して、他の部位への感染や、人への感染の懸念が出てきます。患部に触れた時は、手洗いをしっかりとして、タオルや衣類に付着しないよう注意しましょう。
ヘルペスを悪化させてしまう食べ物
皮膚がピリピリして、ヘルペスウイルスの増え始めのサインが出たら…! 体内でアルギニンという物質がヘルペスウイルスを増殖させてしまうので、アルギニンを含む、コーヒー、チョコレート、ナッツ類は控えるようにしましょう。誤解のないように言いますと、これらの食品自体が悪いワケではなく、ことヘルペスの疑いがある時だけ注意しましょう! ということです。
ヘルペスを改善、予防する栄養成分と食品
ヘルペスウイルスの増殖作用のあるアルギニンの活性を抑えるにはアミノ酸の1種であるリジンが有効と考えられています。
リジンは、必須アミノ酸でもあり、体内では合成されないので、食品から摂取する必要があります。リジンは、カラダの組織の修復や、新しく生まれ変わる細胞などの成長を促す働きもあります。肉類、魚介類、卵などの動物性食品や大豆製品などから摂取できます。動物性食品と大豆製品を組み合わせて補いましょう。
組み合わせ例としては、
- 麻婆豆腐:豆腐とひき肉の組み合わせ
- 冷奴(ひややっこ):豆腐×かつお節
- 納豆×卵の丼
- 肉豆腐:またはすき焼きなど牛肉と豆腐を一緒に
- 鍋料理:海鮮類と豆腐を一緒に
これらのメニューに、ネギやしそ(大葉)、生姜、にんにくなどの香味野菜もプラスして頂きましょう。香味野菜の多くに含まれるアピインという成分は、肉類や魚介類、納豆に豊富なビタミンB1やB2の吸収を高める作用も期待できます。
ヘルペスは皮膚に障害をもたらすので、リジンが含まれるタンパク質食品は、ビタミンCと一緒に摂ることで、皮膚を丈夫にするコラーゲン生成にもつながります。
できればかかりたくないウイルスですが、ほとんどの人が体内に持っているウイルスなので、風邪やストレスなどで発症しないように注意しておきたいですね。